関連記事

ふん尿対策など要望 農水相に知事ら

(2010年4月28日付)
 本県での口蹄(こうてい)疫発生を受け、東国原知事と中村幸一県議会議長、JA宮崎中央会の羽田正治会長が27日、赤松広隆農相らに経営安定のための予算措置、まん延防止につながる感染経路調査などを求めた。赤松氏は全面支援する意向を伝え、生産者が抱えるふん尿問題にも前向きに対応する姿勢を示した。

 国会で高嶋良充筆頭副幹事長ら民主党幹部、農水省で赤松氏に要望。赤松氏には知事らが(1)生産者の経営安定のための十分な予算措置(2)県、関係機関、団体が用いた経費への特別交付税などの財政措置(3)風評被害防止の指導―などを求める要望書を手渡した。

 赤松氏は畜産農家に対する経営維持資金融資枠の拡大、消石灰の配布などの対策を挙げ、「要望があれば出してほしい」と求めた。

 知事は融資枠拡大などに感謝した上で特別交付税措置、風評被害防止も重ねて要望し、羽田会長は移動制限区域内で家畜のふん尿を畑などに移動して処理できない問題を指摘。赤松氏は「過去の例から特別交付税は措置されると思う」、ふん尿には「何らかの対策を取らせる」との姿勢を示した。

 申し入れ後、知事は「財政支援や風評被害防止のほか人員の手当てなどが重要であり、国には一層柔軟、機動的な対応をしていただきたい」と話し、羽田会長は「ふん尿処理もだが、制限区域内で口蹄疫とは別の病気で死んだ家畜の処理などにも臨機応変に対応してほしい」と求めた。

【写真】赤松農相(右)に口蹄疫対策で要望書を手渡す東国原知事(左から3人目)ら=27日午前、農水省