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感染疑い確認1週間 「封じ込め」今週ヤマ場
(2010年4月27日付)
都農町で口蹄(こうてい)疫の感染疑い1例目が確認されてから26日で1週間が経過した。県は同日、2例目農場の殺処分頭数を68頭、4例目農場についても64頭と修正。感染・感染疑いは7例、殺処分対象の牛や豚は過去最悪の1110頭となった。東国原知事が「10年前のノウハウが通じないとこまできている」と危機感を募らせるように、関係者は未知の領域を迎えて神経をすり減らす。さらなる感染拡大はないのか。今週中の感染疑いの有無が一つの目安となりそうだ。
同町で牛3頭の感染疑いが確認されたのは20日。県は、確認農場から半径10キロを家畜の移動制限区域、同20キロを搬出制限区域に設定した。国道10号線沿いに4カ所の消毒ポイントを設置するなど、2000年の前回発生時や07年の高病原性鳥インフルエンザ発生の教訓を基に迅速な初動防疫態勢を敷いた。
しかし、関係者の「早期終息」の願いもむなしく、21日には早くも川南町で2、3例目の感染疑いを確認。飼育頭数も68頭、118頭と大規模で、殺処分後の埋却地選定は困難を極めるようになった。
2例目の確認に伴い、新たな移動制限区域に含まれた県家畜改良事業団(高鍋町)は、和牛の人工授精用精液ストローの供給を同日から停止。余波が県内一円に広がる中、22日には00年を上回る4例目の感染疑いを川南町で確認した。
23日には、動物衛生研究所(東京都)の検査で1例目農場での口蹄疫感染が確定したが、それ以上に関係者に衝撃を与えたのが6例目の感染疑いだ。口蹄疫とは別の症状で3月末に採取されていた検体から陽性と判明。現在のところ、最も早い時期での感染疑い例となり、かなり早い時期からの県内へのウイルス侵入を疑わせる事例となった。
25日、県の対策本部会議で高島俊一農政水産部長は「出ている感染疑いは防疫措置を取った20日以前に感染したと考えられる」と説明。県側の説明では、ウイルスに感染し、発症するまでの潜伏期間は7〜10日間程度とされる。1例目確認から7〜10日後に当たる今週中に移動制限区域内で感染疑いが出ないかが、ウイルス「封じ込め」の成否を示すことになりそうだ。
県は26日、市町村に対し、牛、豚を飼育する全農家を対象に感染疑いの兆候を尋ねる聞き取り調査を依頼した。
現在、県内26市町村のうち、19市町村が対策本部を単独または広域で設置。未設置のうち、3市町が対策本部の前段階の態勢を組んでいる。