イトカワの模型を持って説明する吉川准教授=平谷村合同庁舎交流ホールで
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小惑星イトカワに離着陸をする世界初の快挙を成し遂げ、無事帰還した探査機「はやぶさ」の計画に携わった宇宙航空研究開発機構の吉川真准教授(48)が6日夜、平谷村合同庁舎交流ホールで7年間にわたった探査の成果などを語った。
天体力学を専門とする吉川准教授は、はやぶさの軌道決定にかかわったほか、持ち帰った物質の分析などをする研究者のとりまとめをするサイエンスリーダーも務める。
吉川准教授ははやぶさがエンジンストップなどさまざまなトラブルに見舞われた経過を説明しながら、「新しい技術への挑戦だった。途中何度もあきらめかけたが、非常に多くの人に応援されたことが研究者にとっても励みになって、無事戻ってくることができた」と感謝の言葉を述べた。
2005年11月の小惑星への着陸については、2回の着陸を試みたうち1回目はバウンドしてしまったりと「予想外のことが次々に起きた」が、2回目は無事着陸できたという。再度、探査機を飛ばすはやぶさ2という計画もあり、「生命の起源を調べるなどさまざまな目的を持っている。今回の経験は次のミッションに役立て、惑星の物質もたくさん持ち帰りたい。2014年か15年には打ち上げたい」などと今後への期待を披露していた。
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