巣鴨の戦い！谷氏、中畑氏ら３０人出撃！

巣鴨地蔵通り商店街で谷亮子氏（左）と遭遇した中畑清氏は、熱い抱擁？を交わし健闘を誓い合った

　参院選（１１日投開票）前のラストサンデーとなった４日、「おばあちゃんの原宿」こと東京・巣鴨地蔵通り商店街では、各党候補者の“遊説戦争”が勃発（ぼっぱつ）した。約３０人の候補者、幹部らが演説や練り歩きを行い、高齢者へ支持を訴えた。そのなかで一、二を争う人気だった柔道五輪金メダリスト・谷亮子氏（３４）＝民主・比例＝と元プロ野球巨人の中畑清氏（５６）＝たちあがれ日本・比例＝は、抱き合いお互いの健闘を約束するパフォーマンスを見せた。

　「ワァ～、中畑さんだ～」「あっ、ヤワラちゃ～ん」

　午前１１時７分。巣鴨地蔵通り商店街のど真ん中を練り歩いていた谷氏と中畑氏は、満面の笑みで駆け寄りガッチリ抱き合った。報道陣の無数のフラッシュを浴びるなか、「前向きにやってスポーツを盛り上げようね～」と中畑氏。直後には、なぜか「エイ、エイ、オー！」と２人で拳を突き上げ、党派を超えて健闘を誓い合った。

　先月２４日の公示後は初対面となった２人。２００４年アテネ五輪では谷氏が金、中畑氏が野球日本代表を率いて銅メダルと、ともに日の丸を背負って戦った同志だ。選挙ではライバル関係だが、谷氏は「一緒にスポーツ界のために頑張りたい」。中畑氏は「ヤワラちゃんは表情が引き締まってて、選挙を戦うゾーン（聖域）に入ってるね」と感心すると「同じアスリートだし、党を超えた政策を一緒にやりたい」と語った。

　同商店街は、年間約１０００万人が訪れる「おばあちゃんの原宿」。この日は毎月「４がつく日」に行われる縁日で、すさまじい数の高齢者が全長約７８０メートルの道を常時埋め尽くした。有名人を素直に受け入れ、しかも政治にも関心を持つ人たちが集まるだけに、政治家も重要遊説ポイントと見る。ラストサンデーとなったこの日は、候補者、応援合わせて約３０人が足を運び、露店商の男性が「商売にならねえよ」と不満をぶちまけるほどだった。

　その中でも、一番人気はやはり谷氏。「ヤワラちゃん、こっちむいて～」と７０代女性５人組に写真撮影をせがまれるなど休む暇なし。国民新党の亀井静香代表（７３）は、同党比例代表の西村修氏（３８）らの応援演説に立ち「こんな顔してますからモテたことがない」と笑いながら、党歌「おかあさん」を熱唱し、シルバー世代女性の目をくぎ付けにした。

　小川敏夫氏（６２）＝民主＝、中川雅治氏（６３）＝自民＝、竹谷とし子氏（４０）＝公明＝ら東京選挙区組だけでなく、ドクター・中松氏（８２）＝幸福実現党・比例＝らも駆けつけた。神頼みならぬ“高齢者頼み”で、各党候補が残り７日間の選挙戦を乗り切る。

（2010年7月5日06時02分スポーツ報知）

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