海上自衛隊の潜水艦「なだしお」と遊漁船が神奈川県横須賀市沖の東京湾で衝突して、30人が犠牲になった事故から22年になるのを前に、4日、慰霊祭が行われました。
22年前の昭和63年7月23日、海上自衛隊の潜水艦「なだしお」と遊漁船の「第一富士丸」が横須賀市沖の東京湾で衝突して、乗客など30人が死亡しました。事故のあと、横須賀市鴨居の海上自衛隊の施設内には慰霊碑が設けられ、遺族が毎年7月に慰霊祭を行っています。ことしは例年より多い90人余りの遺族と海上自衛隊の関係者などが参列しました。この中で、遺族代表の内山末治郎さんが「あの悲劇から22年の歳月が過ぎ去ろうとしているが、大切な人を失った家族の悲しみはいくら時間がたっても消えることはありません」とあいさつしました。このあと、参列者1人1人が慰霊碑に花を手向け、手を合わせて犠牲者の霊を慰めていました。慰霊祭を終えた内山さんは「遺族も高齢化しているので、いつまで慰霊祭を続けられるか不安だが、受け継いでくれる人が出てほしい」と話していました。