中学の修学旅行のことは今でもよく覚えているんですが、中でも、バスガイドさんの流ちょうなしゃべりっぷりは印象に残っているんです。
その名調子を生かしたユニークな催しが先日、福岡市内で開かれました。
●ガイドさん
「トーマス・ブレイク・グラバー氏が、日本の大工に命じて作らせたこの建物、日本で一番古い洋風建築でございます」
バスガイドさんの流暢な語り口が響いているのは、長崎の町ではなく、福岡市内にある老人福祉施設『ふくよかケアプラザ・太平寺の森』です。
普段、遠出する機会の少ないお年寄り達に旅の楽しさを届けようと、福岡市の観光バス会社で働く現役のバスガイド11人が慰問しました。
●西鉄観光バス運行部・長岡千波ガイドコーチ
「地域のお客様に、何かお返しすることができないかというところから入ったんですけども、私たちはガイドですから、ガイドしかできないことをしようと」
さあ、座ったままで旅行気分が味わえる『バーチャルツアー』の始まり始まり!
●『太平寺の森・お年寄り
「ありがたいねー、長崎旅行なんて到底できない体になったのにね、こうして旅行ができるんだもんねー」
●ガイドさん
「いよいよこれからですね、出発いたします」
長い道中を想定し、旅の気分を盛り上げるバスツアーならではの演出も。
まずは、ご当地ソングをみんなで合唱します。
さらに…
●ガイドさん
「ここから、富士の山という歌に合わせて、手の体操をしたいと思います」
みんなで歌ったり、体操したりとガイドさんと楽しくやりとりしているうちに、バスは長崎市内へ。
●ガイドさん
「今日観光する長崎のパンフレットです」
ここからは歩いているつもりで、観光名所を巡ります。
写真はすべて、ガイドさんたちが撮影し、編集したもの。
●ガイドさんとお年寄りのやりとり
「こちらの教会なんですが、教会の名前わかるかたがあったら聞きたい」
「大浦天主堂!」
「正解でございます」
「これは昭和58年に国宝指定を受けた大浦天主堂です」
長崎といえば、今話題の坂本龍馬ゆかりの地。
中でも、龍馬のブーツ像にまつわる話で盛り上がりました。
●案内するガイドさん
「このブーツのサイズ60センチ、ジャイアント馬場さんでも和田アキ子さんでも入るというサイズ。あらお客様ご質問?雨が降ったら水がたまらないかって?かしこまりました。雨が降ってもブーツの底には小さな穴が空いており、排水できるようになっております」
旅の終わりは、3種類のプレゼントから好きなものを選べる大抽選会。
番号が読み上げられると、あちこちから歓声があがっていました。
こうして、長崎へのバーチャルツアーは無事終了。
●参加したお年寄り
「(実際に)行ってるような気持ちになってきますね。聞いてて」
「楽しかった〜。もうね、修学旅行みたいだった。若いころ思い出して」
●西鉄観光バス運行部・長岡ガイドコーチ
「また来てね、次はどこに連れて行ってくれると?という声を聞くと、やってよかった、来てよかったと思います」
今年3月にスタートした、バスガイドさんのバーチャルツアー。
これまでに福岡市内の8か所で実施されましたが、いずれも大好評でした。
西鉄観光バスは今後、北九州や筑後地区のお年寄りにも旅に参加してもらおうと考えています。