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農家の声代弁 都農、川南両町長が知事と会談

(2010年4月23日付)
 「生産者の意欲をなくさないよう連携を」―。東国原知事は22日、口蹄(こうてい)疫感染の疑いがある牛が確認された川南町や都農町などを訪問した。両町長は「畜産農家の心のケアも大事」「財政支援が一日でも早く出るように」と農家の声を代弁。知事は支援について「スピード感を持って行う」と応えた。

 両町は、確認農場の防疫完了から最低21日間、牛や豚などの家畜や生乳の移動が禁止される移動制限区域内にほぼ全域が入っている。

 知事は午後2時ごろに川南町役場を訪れ、町対策本部長を務める内野宮正英町長らと意見交換した。内野宮町長は「畜産農家は精神的に参っており、心のケアも大事だ」と話した。

 知事は「牛の値段が安いなど、畜産を取り巻く環境が厳しい中での(疑い)発生で、精神的ダメージは大きいだろう。心のケアと合わせて、経済的支援をスピード感を持って行う」と素早い対応を約束した。

 続いて訪れた都農町役場では、知事が「生産者の意欲がなくなることが心配。国と県が町と連携して支援していきたい」と語り、河野正和町長は「牛の飼育農家だけでなく、養豚農家にも不安が広がっている。国が財政的な支援をするという宣言が一日でも早く出るように、国へ働き掛けてほしい」と要望した。

 報道陣の取材に対し、知事は「生産農家の方々が隠ぺいせず、きちんと報告してくれたことに感謝したい。家畜に異常を感じたらすぐに専門家などに連絡してほしい」と呼び掛けた。両町役場以外に、高鍋町や日向市の3カ所で消毒ポイントも視察した。

【写真】東国原知事と意見交換する内野宮正英川南町長(左)ら=22日午後1時55分、同町役場

■食と農の祭典、軽トラ市を中止

 JA宮崎経済連は24、25日に宮崎市のシーガイア・イベントスクエアで予定していた「食と農の祭典2010」を中止することにした。

 川南町商工会も25日の定期朝市「軽トラ市」の中止を決めた。