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川南で疑い新たに2頭 4例目、計14頭陽性

(2010年4月23日付)
 口蹄(こうてい)疫に感染した疑いがある牛が都農、川南町で相次いで確認された問題で、県は22日、川南町の別の農場でさらに2頭の感染疑いがあると発表した。これまでに同町内で感染疑いが確認されていた二つの農場と近接しており、県は新たな家畜の移動制限、搬出制限区域は設けない方針。同農場で飼育されている65頭はすべて23日以降に殺処分、埋却される。感染疑いは計4例、14頭となった。

 県口蹄疫防疫対策本部(本部長・東国原知事)によると、新たに感染疑いが確認されたのは肉用牛繁殖経営農場で飼育されている黒毛和種の繁殖牛2頭。獣医師から通報を受けた宮崎家畜保健衛生所が21日に立ち入り検査し、症状を示していた3頭から口内の粘膜を採取。動物衛生研究所(東京)で遺伝子検査を行い、22日に農水省を通じて県に2頭の陽性反応が報告された。

 4例目となった今回の農場は同町内で確認された2例目から北西に200メートル、3例目から南西に400メートルしか離れていない。両農場との間に人の行き来があったかなど、関連性や共通点は調査中。4例目の農場では飼料に稲わらを使っておらず、自家製飼料などを与えていた。

 また、2例目の農場では22日午後4時に全65頭の殺処分を終え埋却したが、3例目は118頭と数が多く、農場での殺処分が23日も続く。埋却場所は2、3例目が農場近くで、4例目は未定。

 西諸県郡市畜連は小林市の家畜市場で22日、約500頭が出場予定だった子牛競り市を急きょ中止した。日程は当初3日間で、移動制限、搬出制限区域から離れていたため20、21日は開催したが、同対策本部の自粛要請を受け、最終日は閉鎖した。

 県畜産協会(宮崎市)は24日、市場関係者を集め、今後の対応を協議する臨時検討会議を開く。