企業再生支援機構は7日、病院と介護施設を運営する医療法人「養生院」(神奈川県鎌倉市)の経営再建支援を決定したと発表した。機構が支援決定したのは日本航空などに続き4例目で、医療法人は初めて。
機構は、養生院の事業は公共性が高く、破綻(はたん)すると入院患者といった施設の利用者や、地域社会に与える影響が大きいと判断した。
機構によると、養生院は1891年に開設した診療所が前身で、100年以上の歴史を持つ。だが、病棟の建設工事で有利子負債が膨らんだ上、収入も伸び悩み、実質的な債務超過に陥ったという。
機構は支援策として、取引金融機関の横浜銀行などに対し、養生院の負債25億円のうち8億円の債権放棄を要請。また、金融機関から債権の買い取りを実施した上で、運転資金などとして最大1億円を融資し、役員も派遣する。横浜銀行も最大1.2億円の融資などの支援を行う。
毎日新聞 2010年7月7日 20時13分