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(2010年7月6日付)
宮崎市で県内16日ぶりに口蹄疫の感染疑いが確認された問題で、県は5日、遺伝子検査で陽性を確認したと発表した。また、東国原知事は同日、今回は非常事態宣言の一部解除より前に感染していたとの認識を示し、「従来の移動制限の区域内で起きたことも勘案する」として、現時点で非常事態の一部解除を撤回や変更する考えはないことを明らかにした。全国高校総合文化祭(高総文祭)・宮崎大会(8月1〜5日)も「支障はない」として予定通り開催する考え。一方、16日と見込まれていた県全域での家畜の移動・搬出制限区域の解除は、同市の新たな発生により最短で27日にずれ込んだ。
東国原知事は今回の発生を受けた非常事態宣言の扱いについて、(1)感染は宣言の一部解除(1日)より以前と推測される(2)発生農場が従来の移動制限区域内にあり、宣言の内容が引き続き適用される場所―の2点を考慮。一部解除は撤回しないことを決断した。
しかし、今回の新たな発生には「非常にショック。県民の自覚をもう一度呼び掛けたい。特に畜産農家にはどこかに落ち度がないか、もう一度確認してほしい」と消毒や防疫の再点検を訴えた。
県と宮崎市は5日未明、発生農場の牛16頭を殺処分し、埋却も終了。国の防疫指針では殺処分終了の翌日から21日間を制限期間としており、同市の制限区域解除は予定の11日から27日以降にずれ込んだ。
また当初、ワクチン接種地域を含む県全域の制限解除は16日が見込まれ、県は宣言の全面解除も同時期に行う見通しだったが、27日以降に先延ばしとなった。
高総文祭の開催について、県教委は「県内の制限区域がすべて解除されていること」を条件としており、27日に解除されれば現時点では問題ないという。ただ、今後新たな発生によって制限区域が開催期間中も継続している場合は、関係団体と協議した上で対応を決めるとしている。
一方、県は5日未明、今回の宮崎市の新たな口蹄疫感染疑い発生を正式に明らかにし、その後、「動物衛生研究所海外病研究施設(東京)で遺伝子検査し、症状のあった1頭で陽性を確認した」と発表した。
県によると、感染疑いが発生したのは宮崎市跡江の肉用牛繁殖農場で、同市1例目の養豚農場から南東に約800メートル離れている。この農場では清浄性確認のため、6月30日に飼育する16頭のうち9頭から血液を採取。3頭が抗体検査で陰性を確認できなかったため、立ち入り検査したところ別の1頭で感染疑いを確認した。一連の清浄性確認検査で、感染疑いの牛が見つかったのは初めて。
感染・感染疑いは292例目、19万9309頭(牛3万7118頭、豚16万2174頭、ヤギ・羊17頭)。