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本物志向、徹底したこだわり…なぜ“警察もの”はヒットするのか?
 警察を舞台にしたテレビドラマや映画が増えている。事件を解決に導く所轄署刑事をスーパーヒーローのように描くのではなく、警察組織や捜査を現実に即して描写し、見る人にリアリティーを抱かせる“本物志向”が強まっている。
 
 1968年、鮮やかな手口で大金が奪われ、犯人逮捕に至らず時効を迎えた「3億円事件」。公開中の映画「ロストクライム―閃光―」は、戦後最大のミステリーと称される犯罪を、大胆な仮説をもとに真っ向から取り上げた。
 伊藤俊也監督は物語に説得力を持たせるため、有名な犯行シーンの再現に徹底してこだわった。白バイと現金輸送車は当時と同じ車両を使い、車のカバーやジュラルミンケースといった犯人の遺留品も、実物に限りなく近いものをネットオークションなどで用意した。
 「もの」だけではない。警視庁捜査1課の元刑事が脚本作りから参加し、せりふの一つ一つを精査。撮影にも毎日立ち会い、出演者に刑事の細かい所作や心理まで指導する念の入れようだった。
 伊藤監督は「マニアの人が見ても、アラを探せないほど完全に事件を再現できた。だが描きたかったのは、3億円事件そのものではなく、事件があぶり出す人間の業なんです」と訴える。
 
 「事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ」
 主演の織田裕二のせりふが流行語にもなった人気シリーズも、「踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!」で7年ぶりに復活。本庁の管理部門と所轄の立場の違いを鮮明にし、警察を組織として描いたシリーズは本物志向の源といえるだろう。
 ドラマ界では全体の視聴率が伸び悩む中、昨今の警察ものは「社会の不正、組織の腐敗、刑事同士の友情、犯人との人間ドラマ。これが女性層を中心に人気」(テレビ朝日の早河洋社長)で安定した数字を残している。
 夏の連続ドラマで警察ものは、民放各局合わせて実に7本。その一つ「警視庁継続捜査班」は、未解決事件を専従で捜査する刑事チームの活躍を描く。4月に殺人罪の公訴時効廃止を柱とする改正刑事訴訟法が施行されたのを受けての制作だ。「逃げ続ける殺人犯を最新の科学捜査とあくなき執念で追い詰める。全く新しい刑事ドラマにしたい」と五十嵐文郎チーフプロデューサー。
 この人気について映画評論家の樋口尚文さんは、古くは「太陽にほえろ!」から「踊る大捜査線」「相棒」などに至るヒットシリーズが、時代劇に似た固有のファンを培ったと考える。その上で「警察ものは細かく背景を描く段取りなしに、定番的な設定でスピーディーに展開できるので、せっかちな視聴者を逃さない」と分析している。
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