瞬 またたき インタビュー: 北川景子、追憶の彼方から呼び寄せた感覚的演技(1/2)

瞬 またたき

2010年5月11日更新
画像1

北川景子、追憶の彼方から呼び寄せた感覚的演技

映画、連続ドラマに引っ張りだこで、精力的なまでに女優としての活動にまい進している北川景子。最愛の恋人とともに交通事故に遭い、自分だけ生き残ってしまった主人公・泉美に扮した「瞬 またたき」では、終始沈うつな表情でこれまでにない痛々しい演技を見せている。記憶が重要なパーツを占める同作で、“表現者”としての北川を駆り立てたものが何だったのかに迫った。(取材・文:編集部、写真:堀弥生)

■自分の辛かった経験を思い出した

北川は、森田芳光監督作「間宮兄弟」(2006)で銀幕デビューを飾り、本作が13作目の映画出演になる。「花のあと」に続く主演4作目で対峙することになったのは、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しみながら、亡き恋人が最期に起こした“真実”を追い求めもがき苦しむひとりの女性の姿だ。

辛すぎるゆえに封印してしまった記憶を呼び戻そうと躍起になる役どころについて、「自分の辛かった経験を役と重ねるために考えました。そのときに思い出したのが、阪神大震災(兵庫県南部地震)で被災したときの記憶でした」と振り返る。

劇中で、恋人役の岡田将生と仲むつまじく寄り添いあい、幸せそうな表情を浮かべる北川の姿はごくわずかなシーンしかない。大部分を占めるのは、恋人を失い悲しみの淵に立つまなざしであり、目をそらさずに真実に立ち向かおうと突き進む決意に満ちた面持ち。

「全部が同じ表情に見えないように気をつけないといけませんでした。辛い表情といっても、思い出したくない辛さから、思い出したいのに思い出せない辛さまであると思うので、その都度考えながら演じました」

初めて仕事をすることになった磯村一路監督からは、2冊の書籍を託されたそうで「クランクイン前にPTSDに関するものと、愛する人を失った方々の体験談をまとめた書籍をいただいたので、それを読んで理解を深めました」。演者の気持ちを大切にしてくれたといい、「監督からは思った通りにやってくださいとしか言われませんでした。涙を流すシーンはテイクを重ねずに決めたいという気持ちがあったようなので、1回で演じきるように集中しました」と語った。

>>次のページへ続く

≪ 前へ 1 2 次へ ≫

瞬 またたき インタビュー

Googleブックマークに登録 Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマークに登録 Livedoorクリップに登録 Twitterでつぶやく

瞬 またたき

北川景子と岡田将生が恋人同士を演じるラブストーリー。河原れんの小説を、「がんばっていきまっしょい」の磯村一路が映画化。美大生の淳一と泉美は、幸せな毎日を送るカップル。ある日、バイクで花見に出かけた帰り道でとトラックとの衝突事故に遭ってしまう。泉美は奇跡的に生き残るが、最愛の恋人とともに事故の記憶をも失ってしまう。苦しみと戦いながらも「最後の真実」を求める泉美が目の当たりにしたのは、極限状態の中で淳一の本能的な愛が生んだ奇跡だった。

監督:
磯村一路
原作:
河原れん
撮影:
柴主高秀
美術:
新田隆之
編集:
菊池純一
音楽:
渡辺俊幸
出演:
北川景子大塚寧々岡田将生史朗永島暎子深水元基千崎若菜清水美沙田口トモロヲ徳井優森下能幸ジョニー吉長菅井きん
製作国:
2010年日本映画
配給:
SDP
2010年6月19日より新宿バルト9ほかにてロードショー オフィシャルサイト
- PR -

コンテンツ