IMF、韓銀に利上げを勧告

 国際通貨基金(IMF)は6日、韓国政府と毎年行っている定例協議の結果を発表し、韓国銀行(中央銀行)は景気動向に反しないよう、徐々に金利を引き上げるのが望ましいとの認識を示した。韓銀は昨年3月から先月まで1年4カ月にわたり、基準金利を年2%に据え置いている。韓銀金融通貨委員会は9日に今月の基準金利を決定する。

 スビール・ロールIMF定期協議団長は「韓国の力強い景気回復ぶりからみて、マクロ経済刺激政策の段階的な出口戦略が望ましい。現在の通貨政策は、景気回復を支えるのに必要な水準以上に拡張的だ」と指摘した。 

 ロール団長は「今回の経済危機を通じ、通貨政策を放置した場合、資産バブルが深刻化するのを一部の国で目の当たりにした。資産バブルを適切に調整すれば、インフレを防ぐことができるという観点から(利上げを)勧告した」と説明した。

 IMFはまた、韓国政府が先月、外国人資金の急激な流出を防ぐために発表した措置について、「急激な資本流出に対する韓国経済のぜい弱性を完全に解消することはできないだろう。為替レートが一方に動くという期待感から投機が生じないように、柔軟な為替政策を維持することが最善の策だ」との立場を示した。

 為替当局の市場介入については、「為替市場の行き過ぎた変動を緩和するレベルに限られるべきだ」と指摘した。

 一方、IMFは同日、韓国の今年の国内総生産(GDP)成長率予測値を当初の4.5%から5.75%へと1.25ポイント上方修正した。

方顕哲(パン・ヒョンチョル)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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