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【スポーツ】

大竹七未氏 初代監督へ 東京国際大女子サッカー部

2010年7月6日 紙面から

東京国際大の女子サッカー部監督に就任が決まりグラウンドでサッカーボールを手にする元なでしこJAPANの大竹七未さん=埼玉県坂戸市で(石橋克郎撮影)

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 スポーツ界のビッグネームを次々にヘッドハントしてきた東京国際大(埼玉県川越市)が、またも新たな大物指導者を獲得! 来春から立ち上げる女子サッカー部の初代監督に、元日本代表FWの大竹七未氏(35)が就任することが5日、明らかになった。国際Aマッチ通算29ゴールのキュートな元なでしこ戦士は、新たなステージで日本女子サッカー界に旋風を巻き起こす−。

 2001年に現役を引退して以降、サッカー解説やサッカークリニックなどをしていた大竹氏の元に、東京国際大・前田秀樹サッカー部監督(元日本代表FW、J2前水戸監督)からまさかの連絡があったのは昨年だった。

 「ウチの大学に女子サッカー部をつくるから、監督をやってみないか」

 あぜん、ぼう然、青天のへきれき。うれしい誘いではあったが、最初は完全に腰が引けた。私に監督などできるはずがない−と。

 それでも前田監督は説得を続けた。粘り強く待った。そして東京国際大のスポーツに対する考え方、強力なバックアップ態勢、さらにプロ顔負けの充実した施設環境などを目の当たりにするにつれ、少しずつ大竹氏の考えが変わってきた。

 「1年間、悩みました。当初は踏み込んでいく勇気が持てなかったのですが、大学の施設環境や後押しの現状を知って徐々に心境が変化していったんです」。そんな紆余(うよ)曲折をへて、今月1日に晴れて金子教育団(東京国際大の母体)の倉田信〓理事長から「理事長特命嘱託職員」の任命書が手渡された。

 といっても、現状では東京国際大に女子サッカー部は存在しない。指導する学生は、これから自分で探さなくてはならないのだ。ゼロからのスタート。もちろん、それは覚悟の上だ。

 すでにJFA公認指導者ライセンス・B級コーチの資格を持つ大竹氏。当面は男子サッカー部・前田監督から指導の手ほどきを受けるほか、同部専属のスカウトと行動をともにしてスカウティングのノウハウも身につける予定だ。そのために、身も心も新設サッカー部にささげる決意を固めた。現在住んでいる横浜の住居を近日中に引き払い、第1キャンパスと第2キャンパスの中間にある埼玉県川越市内の女子専用合宿所に移住するという。

 「1年目は20人から30人を目標に部員を集めたい。でも、学生には勉強もしっかりやってもらいたいですね。勉強に集中できない人は、サッカーにも集中できないと思いますから。いずれは、なでしこジャパンに入れる選手を育てたい。それが一番の目標です」

 その愛らしいルックスからは考えられないほどの激しいプレーで日本女子サッカー界のエースに君臨する大竹氏。今後は学生に対する激しい指導で、日本の女子サッカー界に貢献するつもりだ。

※ 〓は、靖の月が円

 

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