【ワシントン】オバマ米大統領は6日、ネタニヤフ・イスラエル首相と約1時間会談したあと、ホワイトハウスで共同記者会見し、米国とイスラエルの結束は「壊すことができない」と強調。また、2人が中東和平直接交渉の開始に向けた具体的措置で合意したと明らかにした。
両首脳は、両国関係がここ数カ月冷え込んだとの見方を否定し、特に安全保障と和平に関して両国の利害が一致していることを再確認した。
オバマ大統領は、ネタニヤフ首相が中東和平で「リスク」を取る用意があるとし、同首相が最近東エルサレムでの入植の部分凍結を打ち出したことを評価した。
ネタニヤフ首相は、会談では中東和平直接交渉に向けて今後数週間に取るべき「具体的」措置が話し合われたと述べるとともに、自分自身、オバマ大統領、それにアッバス・パレスチナ自治政府議長にとって直接交渉すべき時が来ていると強調した。
オバマ大統領は、入植の部分凍結が9月に終わる前に直接交渉が始まることを期待していると語った。
同大統領はまた、パレスチナ側は最近安保面で前向きな措置を取っているとしながらも、「イスラエルを妨げるための機会」を探らないよう警告。「パレスチナ側が扇動の口実を探したり、挑発的言辞をろうしたりしないことが極めて重要だと思う」と述べた。
イスラエルが5月、パレスチナ自治区ガザ向けの支援船団を襲撃し、活動家9人が死亡した。これによってイスラエルの外交的立場が危機にさらされて以来、両国首脳が会談したのはこれが初めて。両首脳とも、この襲撃事件について話し合ったかどうか明らかにしなかった。
ネタニヤフ首相は、オバマ大統領が先週、対イランの厳しい制裁措置に署名したことを評価、他国も同様の措置を取ることへの期待を表明した。