日本代表の岡田武史監督(53)が、今後の去就を決めるため、早ければ7月中にも日本サッカー協会の犬飼基昭会長(68)、原博実技術委員長(51)と三者会談することが5日、分かった。岡田監督自身はサッカー界から当分身を引くことを示唆しているが、協会側はW杯を戦った唯一の日本人監督の経験を生かすため、アドバイザー契約などを打診する見込み。8月末で日本協会との契約が切れる岡田監督の“引き留め”に出る。
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W杯16強指揮官の経験は無駄にはしない。日本協会が岡田監督をサッカー界につなぎ留めに出る。原技術委員長は8月末で日本協会との契約が切れる岡田監督の去就について「犬飼さんも合わせた3人で話すことになると思う」と三者会談を行うことを明かした。
岡田監督は再び日本代表監督の任に就かないことを明言しており「しばらくの間、サッカーから離れたい」と当分の間、サッカー界からも身を引く意向を固めている。だがW杯を経験した唯一の日本人指揮官ということもあり、日本協会側は流出を看過しない構え。犬飼会長は「やるか、やらないかは本人が決めること。今は疲れているというのもある。そこも含めて本人と話し合いたい」と三者会談で指揮官の意向を確認し、去就を決めたい方針だ。
日本協会側は現時点ではアドバイザーなどの契約を打診することが濃厚。病床に倒れて退任したオシム前監督とアドバイザー契約していたことがあるが、W杯を指揮した監督と契約して経験を引き継いだことはない。原技術委員長は帰国後にもオファーの内容を固める見込み。同委員長は「アドバイザー?必要があればそういうことも考える」と明かした。
岡田監督は7月中にW杯を振り返るリポートの提出を義務付けられている。提出と同時期に三者会談に及ぶ可能性が高い。海外W杯初の16強の経験をどう還元するかは、大きなテーマになりそうだ。