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【大相撲】

今度はファンに謝罪 10日土俵祭後に関取、親方全員

2010年7月6日 紙面から

 野球賭博問題で開催が危ぶまれた大相撲名古屋場所(11日から愛知県体育館)の番付が5日、1週間遅れで発表された。幕内では6人の謹慎処分を受け、十両では4人が出場できない異常事態。横綱白鵬(25)=宮城野部屋=が複雑な思いを語ると同時に、10日の土俵祭では出場する関取らがファンに“公開謝罪”することになった。また、作業上、元大関琴光喜と元大嶽親方(元関脇貴闘力)の名が番付に残った。

 場所の無事を願って開かれる10日の土俵祭の後、謹慎者を除く関取や親方全員がファンに謝罪することになった。毎年無料で一般公開されている行事で、賭博にかかわっていない力士も含めてファンに陳謝することで、協会としての反省の姿勢を見せ、初日を迎えることになる。

 4日には賭博の上申書を出した全員が謝罪したが、今度は協会のメンバーが不祥事を謝る。対象になるのは「資格者」と呼ばれる十両以上の関取、十両格以上の行司、呼び出し、床山、親方ら。

 4日の評議員会で、出席した親方から「一連の賭博にかかわりがなかった者も謝罪したい」と発言があった。村山弘義理事長代行も「心強い申し出と受け止めた。協会員全体で連帯責任を負うという気持ちで場所に臨んでほしい」と話しており、それをさっそく行動に移すことになった。二所ノ関名古屋場所担当部長は「評議員会で要望が出ていたから一堂に会して謝罪する」と話した。

 土俵祭は、初日を前に立行司が神官となって土俵に神様を迎え、スルメや塩、勝栗などを「鎮め物」として土俵中央に埋め、場所の無事を祈る儀式。夏場所前には、相撲教習所長の貴乃花理事が相撲の伝統を理解させるため、新弟子に見学させた清めの式だ。力士らが土俵の神様に向かっても、不祥事をわび再出発を誓う機会になる。 (田中一正)

 

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