2010年7月 6日
【夢よ もう一度 2022年招致】(2)3Dパブリックビューイング
世界中がスタジアム
W杯南アフリカ大会の舞台裏では、激しい招致争いも繰り広げられている。世界のサッカー関係者が一堂に会する大会中は、招致に立候補している国々が「ロビー活動」に躍起だ。
2022年大会の開催を目指す日本のW杯招致委員長を兼任する日本サッカー協会の犬飼基昭会長も4日まで南アフリカ中を行脚し、国際サッカー連盟(FIFA)のブラッター会長や欧州連盟のプラティニ会長、南米連盟のレオス会長ら有力者と精力的に会談。「日本の世界共催というコンセプトを伝えられたし、各国情報も分かった」と手応えを口にした。
日本が同大会に掲げるコンセプトはFIFA加盟の208カ国・地域がともに楽しみ、W杯を通して世界を一つにするという願いを込めた「208 Smiles」。招致ブック(開催提案書)には、世界400カ所でパブリックビューイングを実施し、W杯を中継する企画「ファンフェスト」を盛り込んだ。
計画では、最先端のテクノロジーを駆使し、特殊めがねを使わず、裸眼で見ることができる立体映像を会場に流し、世界中の人々が「スタジアムにいるかのような感覚」を同時に楽しめる空間を作り出す。
そのカギとなるのが、日本が誇る2つの技術。
「フリービューポイントビジョン」(自由視点映像)はスタンド内の360度に設置された200個の高精度カメラがピッチ上の選手の動き、ボールの動きをあらゆる角度から撮影。ピッチ上の選手から見た、従来にない映像を映し出す。
「フルコート3Dビジョン」はピッチ全体を眺めた立体映像を再現。ボールをけったり、選手同士がぶつかる音、レフェリーのホイッスルなどと合わせ、まさにピッチ上の選手の感覚を味わえる。
また、FIFAと共同開発を目指す「FIFAハイパーアプリケーション」は、インターネットを通じ、個人端末で試合解説や選手の情報などを得たり、「フリービューポイントビジョン」の視聴、観戦チケットや交通機関の乗車券の手配などが可能。50カ国語対応の音声自動翻訳機能も備える。
22年招致は開催能力の高い米国が優勢とみられるが、招致活動に携わる日本協会関係者は「どの国も決め手はない。立候補の数が多いので(理事会)票も割れる可能性がある」と横一線を強調する。世界に誇る技術力で、W杯南ア大会の躍進で得た追い風をさらに強く吹かせられるか。 (堀健二)
(2010年7月 6日 14:24)
タグ:サッカー, 夢よ もう一度 2022年招致, 3Dパブリックビューイング, W杯
Category:エンタメ&スポーツ
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