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【安藤慶太が斬る】政治そのものが愚弄される社会にならないために (3/5ページ)

2010.7.4 18:01
このニュースのトピックス週末プレミアム

■「表現の自由」で商売するなよ

 というわけで、私はこれを「表現の自由」を盾に上映すべきだという日本の左翼の方々の気がしれない。「表現の自由」を、いつも彼らは免罪符に使うのだが、この映画にはもっと大切な問題が横たわっていると思えるからだ。

 せめて「表現の自由」を口にするなら、表現をだらしなくもてあそぶのは慎むべきだというたしなみなり矜恃(きょうじ)はもっていてほしい。そんな彼らに限って自分たちの意に反する言論には目をむいて排除する体質をもっていたりする。いかがわしく、ちっとも、公正ではないのである。私だって言論統制社会には反対の立場であり、表現の自由は大事と思っているが、「表現の自由」を使って騒ぎをでかくしながら商売につなげることとは似て非なるものということは指摘しておきたい点である。

■プロパガンダは至る所にある

 ぜひ、映画をごらんになる人にとってプロパガンダの怖さというものを考える機会になれば、と願う。日本人を残酷な人たちと明白に描いている作品のようなので、心ある人なら胸を痛めるのではないかとは思うのだが、もしかするとこれはイルカ漁に携わった人々らが批判の対象であって、自分には関係ない話で、映画は映画として楽しめばよいと思う人もいるかもしれない。

 映画というパッケージでさまざまなおもしろさを織り交ぜられて示された場合に、作り手の主張をうのみにしてしまうのか否か。うのみにしなくともどこまで、引き込まれてしまうものなのか。映画を見たときに周りがどこまで感化されるか。プロパガンダというのはプロパガンダという装いを絶対に取らずに私たちの前に現れる。常に知らず知らずなのである。それは文学であったり、映画作品であったり、日々の新聞だったり、エンターテインメントだったり、あるいは学校での「夾竹桃のうた」だったりするのだ。

 せっかく映画を見るのであれば、プロパガンダというものがいかに日常的な場所に転がっているのか、そういうことを考える機会になればと思うのである。

■盛り上がらぬ参院選

 今回の本来のテーマは、参院選であり選挙やマニフェストへの考察だったのだが、ちっとも参院選は盛り上がっていない。これは参院選がもともと政権選択選挙ではなく、マニフェストや与党・民主党に国民が幻滅を覚えながらも、他党に期待が集まるわけでもなく消極的な選択しかないことなど、さまざまな理由があるだろう。

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