NHK迷走!?相撲雑誌の発売中止&発言“改ざん”も

2010.07.03

 大相撲を中継するのか、しないのか−視聴者の注目を集めているNHKが、関連会社発行の専門誌「大相撲中継」の発売中止を決めた。野球賭博に関与した力士が誌面に出ていることが原因とみられ、1975年の創刊以来初の販売中止となる。一方で、名古屋場所中継を「しないわけにはいかない」とした経営委員長の発言を「何も言えない」と“改ざん”していたことが明らかになるなど、公共放送の迷走ぶりが際立っている。

 発売中止となったのはNHKの関連会社、NHKサービスセンター発行の専門誌「大相撲中継」の名古屋場所展望号。野球賭博に関与した幕内・隠岐の海(24)のロングインタビューが掲載されていたのが、発売中止の大きな理由とみられる。すでに印刷が完了していた約3万5000冊はすべて処分される。

 雑誌は中止を決めたが、テレビ中継については依然として迷走中。NHKの小丸成洋経営委員長(60)は先月22日、会見で「国技なので中継しないわけにはいかないだろう。何らかの形でNHKがコメントしなければいけない」と述べたが、同28日にホームページで公表された会見要旨には「個別番組のことに対しては何も言えない。NHK執行部としてのコメントをすればよいのではないか」と“改ざん”されていた。

 名古屋場所中継の判断は「6日以降」(福地茂雄会長)だが、NHKは直前の5日午後8時から総合テレビで、野球賭博の検証番組「NHKスペシャル 大相撲はよみがえるのか」を放送する。検証番組の視聴率や反響を中継決定の判断材料とするのか、それとも検証番組放送を視聴者に対する“みそぎ”として、中継を強行するつもりなのか、その意図もよく分からない。

 

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