“相撲中継せず”NHK会長
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“相撲中継せず”NHK会長

7月6日 19時0分

NHKの福地会長は6日午後、記者会見し、大相撲名古屋場所の中継放送は行わないと述べました。幕内の取り組みについては、午後6時台にダイジェストという形で録画で放送することにしています。

NHKの福地会長は午後4時半から記者会見し、「今月11日から始まる大相撲名古屋場所の中継放送について、きょう日本相撲協会からの報告を受けて協議した結果、中継は行わないことを決めました」と述べました。そのうえで「取り組みを見たいという視聴者の皆さまの声に応えるため、取り組み終了後、午後6時台に幕内の取り組みをダイジェストという形で録画で放送することにしました」と述べました。そして今回の野球賭博問題について「大相撲の根幹にかかわるもので、暴力団との関与も指摘されるなど、きわめて重大で遺憾な事態だ」としたうえで「相撲協会の処分は厳しい内容だったが、暴力団排除など今後の再発防止のための委員会のメンバーや改革の方向性などは現時点では具体的な道筋は見えていない」と述べました。また、視聴者から、あわせて1万2000件以上の意見などが寄せられ、その6割以上が『中継は中止すべきだ』という、かつてない厳しいものであり、その一方で大相撲中継を楽しみにしているという声も寄せられ、総合的、かつ慎重に検討して決定したとしています。福地会長は「視聴者の皆様にはご理解をよろしくお願い申し上げます」と述べました。さらに相撲協会に対しては「100年に一度の危機という緊張感を持って待ったなしの改革に取り組み、とりわけガバナンスに関する委員会が早急に具体的な改革案を取りまとめることを希望します」と述べました。また名古屋場所の中継放送は、総合テレビだけでなく衛星放送やラジオでも行わず、衛星第2テレビでは総合テレビと同じように午後6時台にダイジェストという形で録画で放送するほか、ラジオについては取り組みの結果を放送することにしています。NHKは大相撲をテレビでは昭和28年から中継放送していますが、中止するのは今回が初めてです。NHKが大相撲名古屋場所の中継放送を行わないと決定したことについて、文部科学省は「名古屋場所の開催に向けて社会の厳しい声があるなか、今回の決定も厳しい声の一つだと重く受け止めている。名古屋場所を大相撲の改革のスタートとするため全力をあげることが必要だ」とコメントしています。