日銀岡山支店は1日、県内の6月の企業短期経済観測調査(短観)を発表した。景気が「良い」と答えた企業から「悪い」と答えた企業を引いて景況感を示す業況判断指数(DI)は、全産業ベースで3月の前回調査から9ポイント改善し、マイナス12だった。
224社を対象に調査し回答率は100%だった。業況判断DIは製造業が12ポイント増のマイナス7、非製造業が7ポイント増のマイナス16。中国などアジア需要が堅調だったほか、エコカー減税とエコポイントの影響で自動車と薄型テレビを中心に、製造、部品、販売など幅広い分野で収益が回復した。
資金繰り判断DI(「楽である」-「苦しい」)は、全産業ベースで5ポイント増の0となった。リーマン・ショック(08年秋)後の景気低迷で08年12月調査以降は「苦しい」と回答する企業が多かったが、収益改善や、金融機関から融資を受けやすくする緊急保証制度の適用、中小企業金融円滑化法施行で、資金繰りが持ち直しているという。【石川勝義】
毎日新聞 2010年7月2日 地方版