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候補動けぬ「雪化粧」宮崎選挙区、口蹄疫で制約だらけ

7月6日8時1分配信 スポーツ報知

 4月に口蹄疫(こうていえき)が発生した宮崎選挙区(改選数1)では、選挙の風景が一変している。各陣営は選挙活動とともに感染拡大防止に気を使う。自民党陣営は消毒液を積んだ自動車を選挙カーに帯同させる。自民、民主がしのぎを削るなか、選挙活動は大幅に制約され一段落と思った口蹄疫も、再び1頭が陽性と判明、先行きは不透明だ。東国原英夫知事(52)も戸惑いを隠せない。

 選挙事務所の玄関先は「白い雪」に染まっていた。各陣営は選挙活動が始まると、まず玄関に石灰をまき、消毒マットを敷いた。スタッフは支援者の靴に向けて消毒液をスプレーするなど感染拡大防止に余念がない。

 県道では消毒場所で徐行をするため、選挙カーが渋滞に巻き込まれ、その後の日程がズレることも多い。県の選挙管理委員会は、街頭演説などを可能な限り自粛するよう求めている。かつてない異常な選挙戦だ。

 民主、自民両陣営は1議席を争い、しのぎを削る。松下氏のもとには江藤拓衆院議員(50)が応援に駆けつけ、政府の口蹄疫対策の遅れを批判する。「だから、殺せって言ったんだよ」―。赤松広隆前農相が報道陣の取材に答えたこの場面は、動画投稿サイトにアップされ、瞬く間に広がった。畜産農家からの反発は強まったが「表だって政府を批判をするとその後が心配だ」との声も聞かれる。

 自民党は昨年の衆院選宮崎1区で元国交相の中山成彬氏と元自治相の上杉光弘氏が出馬し、共倒れ。07年の知事選でも分裂し、東国原英夫知事が当選した。しかし今回は候補者の一本化に成功。松下氏は、選挙カーとともに消毒液を積んだ「消毒カー」も帯同させ、支持を訴える。

 民主党は参院選で初めて独自候補を擁立。新聞社出身の渡辺氏はミニ集会などを行い、2月からの演説は1000回を超えた。小沢一郎前幹事長の教えは「辻(つじ)立ち1日50回」。連日「どぶ板」選挙に徹したいところだが、口蹄疫発生地域での街頭活動を控え、大規模な集会も開けずにいる。浸透を図れず、頭を抱える。

 2日に都城市での家畜の移動制限が解除され、繁華街は盛り上がりを見せた。だが4日、新たに牛1頭が陽性と判明。まさかの事態に各陣営は困惑を隠せない。

 東国原知事は感染拡大を懸念する一方、国会で見送りが決まった「(インターネットを利用した選挙運動を解禁する)公職選挙法改正案が通っていれば」と悔やむ。ネットでの選挙活動が解禁されていれば、たとえ候補者が動けなくてもネットで主張を訴えることで今よりはるかに効率的な活動ができたと指摘する。

 残り5日。「白い雪」のなか、不安と緊張が交錯する夏の選挙戦は続く。

 ◆宮崎選挙区立候補者(定数1)
渡辺 創(32)民新
松下新平(43)自現
馬場洋光(41)共新

最終更新:7月6日8時1分

スポーツ報知

 

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