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見守り隊:72歳ボランティア、女児の体触り起訴

 小学生の登下校の安全を見守る地域活動を通じて知り合った女児の体を触ったなどとして、京都府城陽市、ボランティア「見守り隊」の一員で無職の山本義信被告(72)が京都府警に逮捕され、強制わいせつ罪で京都地検から起訴されていたことが分かった。検察は「ボランティアの立場を悪用し、悪質だ」として、5日の公判で懲役1年6月を求刑。山本被告は「可愛くてやった。大変申し訳ありません」と謝罪した。

 起訴状などによると山本被告は3月、小学生の女児に「バレンタインデーのお返しをしたいから、家に1人で来て」と言って自宅へ呼び出し、胸を触りキスをした、とされる。

 冒頭陳述などによると、山本被告は地元小学校のPTAや地域住民が06年に組織した見守り隊に発足当時から参加。登下校の時間帯に交差点に立つなどの活動をしていた。ボランティアと児童らの間にはバレンタインデーのプレゼントを贈り合うなど交流があったという。

 女児の父親はこの日の公判で「娘は見守り隊の上着を着ている人を見ると、1人で外に出ることもできず、投薬治療をしている。死にたいと話すこともあり、被告を許すことはできない」と陳述。公判後の取材に、「被告を慕っていた娘に対し、立場を悪用して犯行に及んだのは言語道断」と憤った。

 城陽市教委は「見守りは子供の安全を守るために学校や住民で行っており、これからも必要だ」としている。

 地域の見守り活動は、子供を狙った事件や街頭犯罪の増加を受けて全国に広がった。02年の大阪府を皮切りに、子供の安全確保を目指す条例の制定が相次ぎ、京都府は04年に施行している。【古屋敷尚子】

毎日新聞 2010年7月6日 2時32分

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