堀口元気(右)の4の字固めに苦しむタイガースマスク=大阪ミナミムーブオンアリーナ
「大阪」(3日、ミナミムーブオンアリーナ)
深まる遺恨の中で行われたオープンザ・ブレイブゲート選手権は、王者タイガースマスクが、ドラゴンゲートから乗り込んできた堀口元気を撃破。3度目の防衛に成功した。
リングに上がる前のタイガースを堀口が急襲し、いきなり試合は荒れ模様に。堀口はイスを使った反則も交えてタイガースの右足を集中攻撃。気力で反撃するタイガースだったが、蹴りを封じられて苦しい展開となった。そんなタイガースに力を与えたのは、いつもはブーイングを浴びせる観客からの大「タイガース」コール。堀口をザトペックホールドでガッチリ捕らえると、こん身の力で締め上げてレフェリーストップに追い込んだ。
王者は他団体のベルトを腰に巻き「俺は優しいからよ。お前んとこ(ドラゴンゲート)のベルトを、俺が価値を上げてやるよ」と、ドラゲー側が大阪から奪ったベルトを粗末に扱っていることを批判。「大阪プロレスに伝わる格言を教えてやる。『俺がベルトを巻きたいんじゃない。ベルトが俺に巻かれたがっている』。…以上!」。憎き敵団体のものであっても、ベルトには敬意を払うのが王者。このベルトが本当に“勇気”を意味するものならば、絶対に負けるわけにはいかない。
(2010年7月3日)