会見であいさつする村山理事長代行、左は武蔵川理事長
戦後初の「外部理事長」が誕生した。野球賭博問題で日本相撲協会は4日、名古屋市内で臨時の理事会、評議員会を開き、謹慎勧告を受け入れた武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)の代行として、外部理事で元東京高検検事長の村山弘義氏(73)の就任が決定。期間は名古屋場所千秋楽の25日までとなる。力士出身者以外の協会トップ就任は、初代理事長の広瀬正徳陸軍中将以来72年ぶり2人目。
村山“新”理事長は「外部理事として職責を果たせなかったのではないか。そのつぐないの意味も含めて代行を受けました」と話し、不祥事続発の角界を「体質改善する」と誓った。協会の一部からは謹慎対象でない理事を代行に推す声もあったが、理事会では村山氏以外の名前は挙がらなかった。
謹慎と減俸の処分が決まった武蔵川理事長は「不祥事を真摯(しんし)に受け止め、協会のあり方をしっかりと考えたい」と神妙な面持ち。自身の進退について「全部ウミを出して、新しいレールが敷ければいつでも責任を取る」との意向を明らかにした。
(2010年7月4日)