処分を受け会見する大嶽親方＝名古屋市内のホテル
野球賭博問題で日本相撲協会は４日、名古屋市内で臨時の理事会、評議員会を開き、大関琴光喜（３４）＝佐渡ケ嶽＝と大嶽親方（４２）＝元関脇貴闘力＝の解雇処分を決定した。理事会後に会見場で姿を見せた大嶽親方は、吹っ切れた様子だった。当初は会見の予定はなかったが、義父の納谷幸喜氏（元横綱大鵬）から「笑顔で会見をして帰ってこい」との助言を受け急きょ報道陣の前に現れ、笑顔の“解雇会見”となった。
協会から下された処分に関しては「協会を批判するようなことはしない」と受け入れることを明かし、「二子山親方が（大嶽部屋を）継いでくれるのでありがたい。何年後になるかは分からないが、うちの息子が汚名を返上してくれると思う」と、力士を目指してけいこに励む４人の息子らに将来を託した。
賭博の借金を肩代わりさせているという琴光喜には謝意を示した。「本当にミツキの奥さんと子供には、自分のせいで申し訳ないと思う。ちょっとでも（借金を）返せるように頑張りたい」と頭を下げた。自身については「食べていかなければならないので、前向きに生きてしっかり稼ぎたい」と話し、ギャンブルをやめるかと問われると「勘弁して」と明言を避けた。
(２０１０年７月４日)