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【大相撲】

名古屋出場の野球賭博力士に要求 土俵で謝罪せよ

2010年7月3日 紙面から

 大相撲の賭博問題で、日本相撲協会の特別調査委員会(座長・伊藤滋早稲田大特命教授)は2日、東京・両国国技館で第3回会合を開き、野球賭博への関与を申告した力士のうち、関与の度合いが軽微だとして名古屋場所(11日初日、愛知県体育館)の出場を容認する力士らの氏名を公表するよう、相撲協会に勧告することなどを決めた。出場する力士には、公の場での謝罪という条件をつけ、武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)にも謝罪することを求めた。

 また、終了後の記者会見で、横綱白鵬=宮城野部屋=が仲間内で賭け花札をしたと申告していたことを明らかにした。 

 これまでに、上申書で野球賭博に関与していたと認めた協会関係者は29人。このうち、これまでに氏名が明らかになっているのは、大嶽親方(元関脇貴闘力)、時津風親方(元幕内時津海)と、大関琴光喜ら力士17人と床山1人の合わせて20人。特別調査委員会は、残る9人の氏名を明らかにするように相撲協会に勧告する。この9人は、5人が阿武松部屋の力士で、残る4人は、そのほかの部屋の力士で、いずれも幕下以下という。

 阿武松部屋の5人は謹慎処分を受けることになるため名古屋場所には出場できない。そのほかの部屋の4人について、調査委は、金額等が軽微であることから出場は可能と判断。ただし、出場するにあたっては厳しい条件を突きつけた。伊藤滋座長は「謝罪した上で身をただして土俵に上がること。自ら名乗って謝罪することを勧告する。方法はこれから考える」と説明した。

 謝罪して土俵に上がるのは4人の力士だけではない。調査委は、武蔵川理事長に対しても、世間に向けての謝罪を求めた。「理事長がまだ社会に姿を出しておわびしていない。1回はやっていただきたい」と伊藤座長。初日の土俵上で謝罪することになる。

 理事長は謝罪のためだけに土俵に上がり、あいさつは理事長代行が行い、千秋楽の優勝者への賜杯授与も理事長代行が行うという厳しい条件もつけた。

 相撲協会は、調査委からの勧告を、4日の臨時理事会で協議することになった。理事会と評議員会では、大嶽親方、琴光喜関の除名または解雇、時津風親方の降格以上の処分も決まる。

 

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