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2010年07月03日13時19分
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参議院選挙も投票日まであと一週間。盛り上がりに欠けているのは否めないようだ。せっかく政権交代したのに、鳩山総理が自滅し、後継の菅総理も辺野古基地建設という日米合意を踏襲すると宣言。ついでに、消費税10%を超党派で議論し年内には一定の方向性を打ち出したいと発言。支持率低下で発言を微妙に修正してはいるが、これは副総理兼財務大臣時代に、官僚たちのレクチャを受けていつしか洗脳された結果だろう。沖縄県民にすれば、二重の悪政の押し付けである。就任早々、普天間基地の県外・国外移設をあきらめるという菅直人総理の本気度のなさ、この不景気感の強い状況の中で消費税論議を持ち出す政治センスのなさには驚く他はない。菅総理は東京・武蔵野市を選挙区にした都会派の政治家だ。日本最南端にあり、国内では平均所得が最低で失業率は逆に最高という沖縄は眼中に入っていないのではないか。あれだけ頻繁に沖縄を訪れていた菅氏だが、結局は観光気分の延長でしかなかったということなのか。
菅総理を支える仙石官房長官も財務省に近い増税派で、沖縄に関しては興味の薄い人物。枝野幹事長や前原国土交通大臣、野田佳彦財務大臣,玄葉光一郎政調会長も対米追従で霞ヶ関官僚に近い目線の持ち主。こうした民主党の反小沢系大臣の顔ぶれを見ていると、政権交代時のマニフェストや問題意識はどんどんなおざりしされて、むしろ新自由主義に近い政策を打ち出すのではないかと危惧される。政治主導による霞ヶ関改革がいつしか官僚との共存路線にシフトしていく可能性も強そうだ。今回の参議院選が盛り上がりに欠けるのも、昨年夏の政権交代時のようなワクワクするような期待感や夢が民主党には持てなくなったことが大きい。もはや終わっている谷垣自民党に投票して元の木阿弥になるのも嫌だが、菅・民主党に期待してわざわざ投票に行く気もしないというのが有権者たちの率直な本音ではないのか。
特に、全国の選挙区で唯一候補者も推薦も出せなかった沖縄はシラケムードである。理由は簡単だ。民主党本部は辺野古新基地建設推進であり、民主党沖縄県連は普天間の県外・国外移設を主張しているというネジレ現象のためである。今回の選挙で沖縄から全国まで遊説を続けている民主党比例区候補の喜納昌吉氏と昨夜二時間ほど語る機会があった。市民運動家のM,O氏も一緒である。主要な話題は、沖縄選挙区で社民党と社会大衆党の推薦を受けて立候補している無所属の山城博治候補とのペア選挙作戦である。沖縄選挙区は、いわゆる革新系は共産党も独自候補を立てているので今回は分裂選挙。目下のところ、自民・公明推薦の島尻あい子候補が有力とされている。しかし、喜納氏はこの作戦に対しクビを縦には振らなかった。沖縄的にはいい選挙戦術とはいえ、民主党本部は強権力を発揮して、喜納氏を比例候補からはずすという冗談のような動きもあるのだという。大政党になった民主党も政党の論理をふりかざす自民党のような組織に成り下がったということか。ま、どちらにしても、民主党本部と対立してうとまれる存在の喜納氏は沖縄にとっては逆に必要な人材ということでもある。民主党沖縄県連が民主党部の軍門に下れば、今年11月に予定される県知事選では、仲井真知事の再選を支持するというマンガのような対立構図になる可能性が高い。辺野古新基地建設だけではなく、沖縄の政党組織や県民の政治意識までグチャグチャにしてしまった民主党・菅政権の罪は思った以上に大きい。
菅総理を支える仙石官房長官も財務省に近い増税派で、沖縄に関しては興味の薄い人物。枝野幹事長や前原国土交通大臣、野田佳彦財務大臣,玄葉光一郎政調会長も対米追従で霞ヶ関官僚に近い目線の持ち主。こうした民主党の反小沢系大臣の顔ぶれを見ていると、政権交代時のマニフェストや問題意識はどんどんなおざりしされて、むしろ新自由主義に近い政策を打ち出すのではないかと危惧される。政治主導による霞ヶ関改革がいつしか官僚との共存路線にシフトしていく可能性も強そうだ。今回の参議院選が盛り上がりに欠けるのも、昨年夏の政権交代時のようなワクワクするような期待感や夢が民主党には持てなくなったことが大きい。もはや終わっている谷垣自民党に投票して元の木阿弥になるのも嫌だが、菅・民主党に期待してわざわざ投票に行く気もしないというのが有権者たちの率直な本音ではないのか。
特に、全国の選挙区で唯一候補者も推薦も出せなかった沖縄はシラケムードである。理由は簡単だ。民主党本部は辺野古新基地建設推進であり、民主党沖縄県連は普天間の県外・国外移設を主張しているというネジレ現象のためである。今回の選挙で沖縄から全国まで遊説を続けている民主党比例区候補の喜納昌吉氏と昨夜二時間ほど語る機会があった。市民運動家のM,O氏も一緒である。主要な話題は、沖縄選挙区で社民党と社会大衆党の推薦を受けて立候補している無所属の山城博治候補とのペア選挙作戦である。沖縄選挙区は、いわゆる革新系は共産党も独自候補を立てているので今回は分裂選挙。目下のところ、自民・公明推薦の島尻あい子候補が有力とされている。しかし、喜納氏はこの作戦に対しクビを縦には振らなかった。沖縄的にはいい選挙戦術とはいえ、民主党本部は強権力を発揮して、喜納氏を比例候補からはずすという冗談のような動きもあるのだという。大政党になった民主党も政党の論理をふりかざす自民党のような組織に成り下がったということか。ま、どちらにしても、民主党本部と対立してうとまれる存在の喜納氏は沖縄にとっては逆に必要な人材ということでもある。民主党沖縄県連が民主党部の軍門に下れば、今年11月に予定される県知事選では、仲井真知事の再選を支持するというマンガのような対立構図になる可能性が高い。辺野古新基地建設だけではなく、沖縄の政党組織や県民の政治意識までグチャグチャにしてしまった民主党・菅政権の罪は思った以上に大きい。
「噂の真相」の代表取締役兼編集長を務め、現在はフリージャーナリストとして活動中。
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