東京工業大学が10月にも新型のスーパーコンピューター/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5E2E0E5E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXを稼働させる。開発費は32億円で、数百億円かかる他のスパコンより大幅に安いのに性能は世界一になる可能性がある。安くて高性能なスパコンを実現するため、最先端のアイデアを盛り込み、内外から注目されている。

　東工大の松岡聡教授らが稼働させるスパコンは「ＴＳＵＢＡＭＥ2.0」。製造元はＮＥＣと米ヒューレット・パッカード（ＨＰ）の企業連合。設計上の性能（演算性能＝ピーク値）は2.4ペタフロップスで、１秒当たり2400兆回も計算処理をこなせる。これは現在の実効性能世界トップである米オークリッジ国立研究所のスパコン「ＪＡＧＵＡＲ」を越えるもので、「現在日本全国にあるスパコンすべての合計を上回る」（松岡教授）性能だ。

　“格安”で高性能なスパコンを実現できる理由は、スパコン専用に設計したＣＰＵ/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5E2E4E2E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX（中央演算処理装置）ではなく、汎用品を使ったことが挙げられる。ＣＰＵとＧＰＵ（画像処理装置）で処理を分担する設計にしたのも大きな特徴だ。

　ＧＰＵとはパソコンのコンピューターグラフィックス（ＣＧ）処理に使われてきた部品。ＣＧの高精細化に伴い、ＧＰＵはいまやＣＰＵを上回る集積度の半導体が搭載されている。これを計算処理に流用した。

　ただＧＰＵには、実際に気象予測などのソフトウエア/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E4EBEBE5E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXを動かすと、ピーク値ほどの性能が出ない欠点もある。現在世界２位の中国のスパコンも同様にＧＰＵを使っているが、実際の実効性能はピーク値の50％以下にとどまる。

　従来型のスパコンでは「92％を出した実績がある」（富士通）だけに、その差は大きい。松岡教授はメモリーのデータ通信速度を高速化するなどの工夫で、中国製スパコンを上回るよう実効性能を高める考えだ。

（科学技術部　川合智之）