2010年5月7日 11時36分 更新:5月7日 11時47分
14年5カ月ぶりに運転を再開した高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市、28万キロワット)で、初日の6日午前10時36分から始まった炉心確認試験が予定より約5時間遅れ、7日午前3時48分に終了した。炉心の反応度が予想より高く、制御棒の微調整が求められたためで、日本原子力研究開発機構(原子力機構)は「安全性に影響はない」としている。
原子力機構によると、19本の制御棒のうち18本をほぼすべて引き抜き、最後の1本を調整しながら、核分裂反応が連続して起こる「臨界」の位置を確認していた。しかし、反応が進みすぎるなどして、83センチ引き抜いた12本を約3.5センチ戻したという。
炉心にある燃料198体のうち新しいのは6体で、残りは95年のナトリウム漏れ事故以前の製造。原子力機構は燃料の劣化で、制御棒をかなり引き抜かなければ臨界に達しないとみていたが、「思った以上に反応がよかった」としている。臨界は、予定通り8日午前10時半の見込み。【酒造唯】