子供にどう科学に興味を向けさせるかを考える教師や保護者向けイベント「シゼコン理科教育ラボ2010」(毎日新聞社など主催)が4日、松山市山越町の県女性総合センターであった。数学者の秋山仁さんらが、子供の理科離れなどについて意見を交わした。
今年で第51回を迎える「自然科学観察コンクール(通称・シゼコン)」(毎日新聞社など主催)の関連イベント。教育関係者や保護者、教師を目指す学生約40人が集まり、討論のほか、講演や科学ショーなどがあった。
パネルディスカッションは、秋山さんのほか、愛媛大学教育学部の高橋治郎教授、県総合教育センターの村上圭司研究主事がパネラーを務めた。コーディネーターは、毎日新聞科学環境部の石塚孝志副部長。
理科離れについて高橋教授は「実は、『理科離れ』というのはない。進学のための勉強に疲れ果てた、『勉強離れ』だと思う」と所見を述べた。これに対し村上さんは賛同し、「理科を嫌っているのは子供ではなく、実は教育現場なのではないか」と問題提起した。
秋山さんは、「我々は、身近なところに不思議が潜んでいるという感性を、(子供たちの中に)育てることが大切」と訴えた。【津島史人】
毎日新聞 2010年7月5日 地方版