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2010参院選かごしま:中盤の情勢 毎日新聞総合調査から(その1) /鹿児島

 ◇民主・柿内氏が先行 自民・野村氏、激しく追い上げ

 毎日新聞は2~4日、参院選特別世論調査を実施し、調査結果に取材を加味して情勢を分析した。鹿児島選挙区(改選数1)は民主新人、柿内弘一郎氏(56)が先行し、再選を目指す自民現職、野村哲郎氏(66)が組織力を背景に激しく追い上げている。共産新人、山口陽規氏(57)は伸び悩む。有権者の3割が態度を決めておらず、2664票差だった07年に続く激戦となる可能性もある。【参院選取材班】

 柿内氏は党支持層をほぼ固めたが「支持」を受ける社民支持層を固め切れていない。40、50代の支持が比較的高い。

 民主、国民新の5衆院議員と連合鹿児島を軸に運動を展開。京セラ労組も支持固めを進める。自民支持だった団体や企業からも続々と推薦状が届いている。与党効果で“浮動票頼み”から組織型選挙への転換を図る。

 民主党は鹿児島を全国8の「最重点区」の一つに指定し、蓮舫・行政刷新相ら閣僚を相次いで投入。5、6日には、自民地盤の大隅半島に、閣僚や党幹部が入りテコ入れ。県連は菅直人首相も要請しており、大物応援でラストスパートを図る構えだ。

 野村氏は党支持層の約8割を固めた。公明とも比例とのバーター(票の交換)で連携し、浸透を図る。60代で柿内氏を上回る支持を集めた。

 出身母体の県農政連を軸に組織選挙を展開。自民県連は層が厚い地方議員らに後援会組織のフル回転を呼び掛ける。建設業協会など「自民友好」を堅持する組織とも共闘する。

 自民党も鹿児島を全国10の「重点区」の一つに指定。民主が強いとされる霧島、姶良市などで国会議員を中心に攻勢を強める。5日は谷垣禎一総裁を招いた総決起集会を開き、組織固めを加速させる。8日には小泉進次郎衆院議員が入り、浮動票にも照準を合わせる。

 山口氏は5度目の国政挑戦。党支持層の8割を固めた。「政治とカネ」や普天間問題で与党批判を強める。消費税増税を「法人税減税の穴埋めに使われるだけ」と批判し、2大政党に飽き足らない有権者の取り込みを図るが、無党派層に浸透できていない。

 ◆支持政党は?

 ◇民主が34%に上昇 自民は19%と低迷

 支持政党では民主が34%に上り、19%の自民を大きく上回った。前回(07年)は民主26%、自民25%と拮抗していた。政権交代を受けて「保守王国」とされる鹿児島でも有権者に“自民離れ”が進んでいるとみられる。

 民主は前回から8ポイント増。20代で40%超、40~70代以上も30%台と安定し、全世代で自民を上回った。男女別では男性38%、女性29%で、ともに自民を上回った。

 自民は前回から6ポイント減。年代別では最高でも60代の25%。20~50代は14~20%でいずれも民主の半分程度。男女別は男性21%、女性17%だった。

 「第3極」として存在感を示すみんなの党が6%で3位。公明は前回比1ポイント減の3%。共産も同2ポイント増の3%。社民は前回と同じ2%だった。「支持政党なし」の無党派層は前回より4ポイント減り25%。女性は29%で民主と並び「第1党」だった。

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 ◇立候補者<届け出順(改選数一-3、敬称略)>

野村哲郎  66 [元]農水政務官 自[額]現(1)

山口陽規  57 党県常任委員   共   新

柿内弘一郎 56 弁護士      民   新=[国]

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 ◇調査の方法

 県内各市町の有権者数を考慮し、無作為に選んだ電話番号にかけるRDS(ランダム・デジット・サンプリング)法で実施。鹿児島県では有権者748人から回答を得た。

毎日新聞 2010年7月5日 地方版

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