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2010参院選くまもと:中盤の情勢 毎日新聞総合調査から(その1) /熊本

 ◇松村氏と本田浩氏、激しく競り合う

 11日投開票の参院選で、毎日新聞社が2~4日に実施した特別世論調査に、取材も加え中盤情勢を分析した。自民現職の松村祥史候補(46)と民主新人の本田浩一候補(43)が、それぞれの支持層を固めて激しく競り合う構図。みんな新人の本田顕子候補(38)が「第三極」として他党支持者にも食い込みを図っている。共産新人の安達安人候補(54)と創新新人の前田武男候補(53)は伸び悩んでいる。しかし約3割が投票先を決めておらず、情勢は終盤の1週間で変わる可能性を残している。【結城かほる、笠井光俊、勝野俊一郎】

 ◇本田顕氏、他党に食い込みも

 松村氏は「自助・共助・公助」を掲げ、法人税減税や「子ども手当」の保育料、給食費への振り替えなど、各個人や企業の努力で経済活性化を図るための環境整備を訴えている。県議ら地方議員や、出身母体の各地域の商工会を中心に地域ごとの選対を作り「頼んだ分しか票にはつながらない」として推薦団体などの引き締めを図り、自民支持層の9割近くを固めた。出身地あさぎり町を含む熊本5区では本田浩一氏を大きくリードしている。

 また連立政権を組んでいた公明党とも協力関係を構築。出身母体の県商工会連合会の政治団体と、公明比例候補の後援会が政策協定を結んだ。公示後の先月28日には自民県連と公明県本部も選挙区での協力を確認し、公明支持層の6割の支持を取り付けた。

 本田浩一氏は「政権交代による改革を前進させる」と政権安定を訴え、党本部も公示直後から幹部が連日応援に駆けつけ無党派層への浸透を図る「空中戦」を展開。県農政連が自主投票になるなど政権交代による業界団体の変化もあり、農業地域を抱える熊本2区、3区でも松村氏を上回る支持を集めた。支持母体である連合熊本とは3月に政策協定を結び、民主支持層の7割を固めた。

 連立を組む国民新党からは推薦を受けたが、郵政改革法案の先送りの影響が現場レベルで残るためか同党支持層からの支持は伸び悩んでいる。一方、連立政権を離脱した社民とは、公示直前に従来の「協力」とする関係を確認。昨夏の衆院選からの協力関係もあり、6割を固めた。

 松村、本田両氏は年代別や市部・郡部でもきっ抗しており、横一線の戦いを繰り広げている。

 みんな新人の本田顕子氏は、ボランティアや元参院議員の父親の支援者を中心に、街頭演説を重ね、自民、民主双方に批判的な層の受け皿として定着を図る。みんな支持層の6割を固めたほか、公明や国民新、社民など各政党支持層からも幅広く支持を得ている。

 共産新人の安達安人氏は、消費税率引き上げ反対を掲げ、街頭演説やミニ集会を重ねているが、共産支持層でも6割の支持にとどまるなど「第三極」として浸透しきれていない。創新新人の前田武男氏は、まちづくりグループやボランティアらと熊本市を中心に活動を展開し支持を図る。

 3割近くを占める「支持政党なし」と回答した無党派層は、6割が投票先を決めておらず、この層の投票参加と投票行動が大きく影響しそうだ。

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 ◇立候補者<届け出順(改選数1-5)>

松村祥史 46 自現

本田浩一 43 民新

本田顕子 38 み新

安達安人 54 共新

前田武男 53 諸新

毎日新聞 2010年7月5日 地方版

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