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2010参院選:中盤情勢調査/上 青木氏やや先行 岩田氏、激しく追う /島根

 第22回参院選は11日の投開票まで6日となった。島根選挙区(改選数1)でも4候補が連日、激しい舌戦を繰り広げている。毎日新聞は2~4日の3日間、有権者を対象に世論調査し、取材で得た情報も加えて、県内の中盤情勢を分析した。自民新人の青木一彦氏(49)がやや先行し、民主新人の岩田浩岳氏(34)が激しく追う展開となっている。みんな新人の桜内朋雄氏(41)、共産新人の石飛育久氏(32)は支持拡大に懸命だ。ただ、2割の有権者がまだ投票先を決めておらず、終盤の展開によって、情勢が変わる可能性がある。

 自民の青木氏は父の青木幹雄・前参院議員会長の出馬断念を受けて、急きょ立候補が決まった。幹雄氏の厚い地盤を受け継ぎ、県選出の細田博之、竹下亘両衆院議員や県議、市町村議らと組織選を展開している。自民支持層の9割、公明支持層の7割強を固めた。無党派層にも食い込む。支持率は県東部、西部ともほぼ同じ。

 民主の岩田氏は、国民新の亀井亜紀子氏が民主、社民との共闘で自民現職を破った07年参院選の再現を目指す。党本部は枝野幸男幹事長や前原誠司国土交通相ら党幹部や閣僚を投入し、てこ入れを図る。民主支持層の8割、社民支持層の半数以上をまとめたが、国民新支持層の支持は半数にとどまる。支持率は県西部より東部で高い。

 争点となっている消費税率引き上げについて、みんなの桜内氏と共産の石飛氏はそれぞれの立場から反対。自民・民主両党への批判票取り込みを狙うが、他党支持層や無党派層への支持拡大は明確にはなっていない。桜内氏はみんな支持層の7割強を固めた。石飛氏も共産支持層の7割近くをまとめた。

 ◆投票

 ◇「必ず」「たぶん」9割超

 投票に「必ず」「たぶん」行くと回答した人は9割を超えた。島根県では1966年以降に行われた27回の国政選挙のうち、26回で投票率全国1位を記録しており、今回選でも有権者の関心が高いことがうかがえる。

 年代別では30代から70代以上までの各年代で9割を超える人が「行く」と答え、最も少ない20代でも9割近くが「行く」とした。

 「支持政党なし」とした人でも、6割近くが「必ず行く」、3割強が「たぶん行く」としており、無党派層も高い関心を寄せていることが裏付けられた。

 ◆政党支持率

 ◇民主が支持層拡大 自民離れ浮き彫り

 前回まで最も支持を集めていた自民と2位だった民主が、立場を逆転させた。民主党政権誕生で、「保守王国」と呼ばれた島根でも自民離れと民主支持層の拡大が進んでいることが浮き彫りとなった。一方「支持政党なし」も若年層を中心に大きな割合を占める。

 年代別では民主は30~40代のほか、60代、70代以上からも一定の支持を集める。これに対し、自民は50代以上の各年代で、最も多く支持を受けている。

 民主、自民の支持層はいずれも男性が女性を上回る。民主は男性の40代と70代以上、自民は男性の50代と女性の70代以上で支持が高い。地域別では民主は県東部、自民は県西部で支持率が高い。公明、みんなは男女同じ割合で支持され、社民、国民新は男性、共産は女性の支持が多い。

 また、20~40代の各年代では「支持政党なし」が最も多く、4割前後を占めた。男女別では女性全体で最も多い3割強が「支持政党なし」としており、若者と女性の動向がポイントとなりそうだ。

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 ◇調査の方法◇

 2~4日の3日間、コンピューターで無作為に選んだ電話番号を使うRDS(ランダム・デジット・サンプリング)法で、県内の有権者694人から回答を得た。

 ※中盤情勢調査関連グラフの数字で、小数点以下は四捨五入。合計が100%にならない場合がある。

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 ◇島根選挙区立候補者(改選数1-4、届け出順)

青木一彦 49 [元]参議員秘書 自新

桜内朋雄 41 会社監査役    み新

石飛育久 32 党県常任委員   共新

岩田浩岳 34 [元]民放アナ  民新

毎日新聞 2010年7月5日 地方版

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