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参院選’10三重:中盤情勢 芝氏先行、追う小野崎氏 無回答は3割に /三重

 参院選三重選挙区(改選数1)について、毎日新聞は2日から4日までの間、電話による世論調査を実施し、取材結果も加味して県内の情勢を分析した。民主現職の芝博一氏(60)=国民新党推薦=が先行し、自民新人の小野崎耕平氏(40)が追う展開となっている。みんな新人の矢原由佳子氏(35)はしがらみのない政治を訴え、共産新人の中野武史氏(36)も支持層の拡大を図る。投票態度を決めていない人や無回答の有権者は3割で、情勢は投票日まで変動する可能性がある。(グラフ、表はいずれも小数点以下を四捨五入するため、合計が100%にならないことがある)(全国の情勢は8、9面)【田中功一、福泉亮】

 芝氏は支持団体の連合三重、県選出の国会議員と県議会最大会派「新政みえ」所属の議員が連携する「三重県方式」で選挙戦を展開し、民主支持層の8割を固めた。公明、社民支持層からも一定の支持を得ている。衆院小選挙区別でも幅広く支持を広げ、地元の鈴鹿市を含む2区をはじめ、民主支持層が多いとされる3区、自民の牙城と言われる5区でも優位に立つ。年代別では、特に30~50代で支持が広がっている。

 小野崎氏は業界団体からの献金、推薦を一切、受けない方針を打ち出し、自民支持層が離れる恐れもあったが、8割を固めた。一方で、かつて連立政権を組んでいた公明支持層の5割しか支持をまとめられていない。また、無党派層の2割を取り込み、他候補を上回った。70代以上の高齢者に支持が高い。衆院選挙区別では、4区で芝氏とほぼ並んでいる。

 矢原氏は、街宣活動を中心した選挙運動を展開し、みんな支持層の8割を固めた。一方、頼みとする無党派層や女性への浸透が広がっていない。松阪市の山中光茂市長と支持者らの支援を受けているが、同市を含む衆院4区でも伸び悩んでいる。

 中野氏は「アメリカや財界、大企業にものが言える政治を」と主張し、消費増税反対や普天間飛行場の無条件撤退などを訴え、共産支持層の7割を固めた。しかし、無党派層への浸透が進んでいない。

 ◇「必ず投票」69% 前回調査より3ポイント減

 「投票に行くか」と尋ねたところ、「必ず行く」が69%▽「たぶん行く」が22%▽「たぶん行かない」が4%▽「行かない」が2%--だった。「必ず行く」が前回の参院選(07年)の調査より3ポイント減った。「必ず行く」と「たぶん行く」の割合を合わせると、91%で前回より1ポイント下がった。

 年代別では、30代の6割以上、40代の6割以上、50代の7割以上、60代の8割、70代以上の7割が、「必ず行く」と答えた。20代で「必ず行く」と答えたのは5割で、依然として若年層の選挙離れが深刻となっている。

 支持政党別では「必ず行く」と答えた割合は公明、みんなが90%と高く、民主が83%、自民が74%と続く。地域別で「必ず行く」と答えたのは、市部で67%、郡部で75%だった。

 ◇政党支持率 民主33%、自民15% みんな大幅上昇の6%

 政党支持率は、民主33%▽自民15%▽みんな6%▽公明4%▽社民2%▽共産1%--などの順。「支持政党なし」は30%で、前回の参院選(07年)より1ポイント低下した。

 民主は前回より1ポイント上昇したが、政権交代を成し遂げた昨夏の衆院選時の調査と比較すると8ポイントの減となった。自民は前回の参院選、昨夏の衆院選と比べ3ポイント低下した。公明、共産は前回より各1ポイント低下、社民は変わらなかった。一方、みんなは昨夏の衆院選の1%から大幅に上昇、第三極としての期待感の高まりがうかがえる。

 年代別では、70代以上を除く年代で民主支持が最も多く、30代と50代では約4割を占めた。しかし、20代の支持は2割にとどまっている。自民は70代以上で約3割を占め、最も支持率が高かったほか、60代でも約2割を占めたが、50代以下はいずれも1割台にとどまり、支持者の高齢化が目立っている。「支持政党なし」は20代では約5割に上る。30~50代も3割台だった。

 男女別では、男性の4割が民主を支持するが、女性の民主支持は3割にとどまっている。公明、共産は女性の支持が男性を上回り、逆にみんなは男性の支持率が高くなっている。

 ◇消費税率引き上げ 賛成44%、反対49% 70代以上で反対顕著

 参院選の争点に急浮上した消費税率の引き上げについては、賛成44%に対し、反対が49%とやや上回った。

 男女別では、男性は賛成が半数と女性の4割を上回ったのに対し、反対は女性が5割強を占め、男性の4割より多かった。

 年代別では、20代と40代は賛成が反対より多かったが、他の年代はいずれも反対が賛成を上回り、特に70代以上は反対5割に対し、賛成は3割と大きな開きがあった。

 支持政党別にみると、消費税の見直しを打ち出している政党のうち、民主支持層は賛成が6割を占めたが、自民、公明支持層は反対がそれぞれ5割強と6割強を占め、賛成を上回った。消費税増税に反対する政党では、共産支持層の9割、社民支持層の8割、みんな支持層の6割が反対と答えた。

 また、菅内閣を「支持する」と回答した人の6割が、消費税引き上げに賛意を示したのに対し、「支持しない」と答えた人は逆に6割が反対と答えた。

 県内の衆院小選挙区別では、4区が賛成5割、反対4割で賛成が多かったが、他の4選挙区はいずれも反対が賛成を上回った。

 ◇「民主単独」29%で最多

 「民主党はどの政党と連立を組むのが望ましいか」という問いには「民主党の単独政権」と回答した人が29%と最も多く、次いで▽自民党との大連立13%▽みんなの党との連立12%▽国民新党との連立5%▽公明党との連立4%--の順になっている。「その他」も28%あった。

 支持政党別では、民主支持層の5割が民主党単独政権を望んだ。みんなの党との連立は2割、自民党との大連立は1割で、現在、連立する国民新党との連立を望む人は1割弱だった。自民支持層の3割、公明支持層の4割、国民新党支持層の7割、みんなの党支持層の4割は、それぞれ支持する党との連立に期待した。

 年代別では、30代以上は民主党の単独政権を望む人が最も多かったが、20代は自民党との大連立が3割を占め、民主党の単独政権をやや上回った。逆に50代と60代は、みんなの党との連立を望む人が自民党との大連立を上回った。

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 ◇選挙区立候補者(改選数1-4・届け出順)

矢原由佳子 35 医師         み新

中野武史  36 党県書記長      共新

芝博一   60 [元]県議   (1)民現=[国]

小野崎耕平 40 [元]団体職員    自新

〔三重版〕

毎日新聞 2010年7月5日 地方版

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