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参院選’10愛知:中盤情勢 斎藤、藤川氏が安定した戦い /愛知

 ◇追う薬師寺、安井氏 2割は「投票先決めてない」

 毎日新聞が2~4日に実施した参院選世論調査(県内回答者1271人)に取材を加味した情勢分析によると、新人7人が立候補した愛知選挙区(改選数3)では民主、自民の男性候補が安定した戦いを展開し、みんなと民主の女性候補が横一線で激しく競り合いながら追っている。2割以上が投票先を「決めていない」と回答しており、情勢は変わる可能性がある。【加藤潔、稲垣衆史】=全国の情勢は8、9面

 ●斎藤嘉隆氏

 民主の斎藤嘉隆氏は最大の支援組織の連合愛知の支持を受け、市区部をはじめ県内全域で幅広く浸透。民主支持層の5割を固める。男性の3割近くから支持を受け、特に30~40代男性では3割以上から支持を得ている。

 ●藤川政人氏

 自民の藤川政人氏は自民系地方議員の後援会組織の支援を背景に、自民支持層の8割をまとめた。公明支持層の4割の支援も受ける。各世代で支持を広げ「支持政党なし」の無党派層でも他候補より浸透している。

 ●薬師寺道代氏

 みんなの薬師寺道代氏は、みんな支持層の7割をまとめた。民主、公明支持層や無党派層からも一定の支持を集め、民主批判の受け皿になっている。都市部を中心に街頭演説や対話集会などで支持の広がりを図る。

 ●安井美沙子氏

 民主の安井美沙子氏は民主支持層の2割以上を固めた。20代女性の3割近くから支持される。連合愛知の大半が斎藤氏の支援に回っており、斎藤氏との間で票の振り分けができるかや無党派層への浸透がポイントとなる。

 ●本村伸子氏

 共産の本村伸子氏は共産支持層の8割を固めた。だが共産支持層以外への広がりがみられず、民主、自民、みんなの4候補に比べ、市区部、町村部とも支持は下回っている。

 ●青山光子氏

 社民の青山光子氏は社民支持層の5割を固めたものの、無党派層などへの支持が広がっていない。

 ●中根裕美氏

 諸派の中根裕美氏は全体的に伸び悩んでいる。

 ◇政党支持率 民主、7ポイント増(07年比)38% 自、公、共は減らす

 政党支持率は高い順に▽民主38%▽自民14%▽みんな8%▽公明4%▽共産2%▽社民1%--だった。「支持政党なし」は25%。07年参院選との比較で、民主が7ポイント上乗せする一方、自民は4ポイント減。公明、共産はそれぞれ2ポイント減った。

 年齢・男女別では、20代の男性と70代以上の女性で、自民と民主の差が1~2ポイントと伯仲。みんなは30代と50~70代以上の男性、50代女性で支持率が1割を超えた。

 比例代表の投票先は民主が39%で、自民の16%、みんなの12%を引き離している。地域別でも市区部、町村部ともに民主が4割前後だった。

 支持政党と比例代表の投票動向との関係では、民主支持層の8割が民主に投票すると回答。自民支持層で自民に投票するとした人も8割だった。

 ◇菅内閣「支持」48% 「不支持」を大きく上回る

 発足して1カ月となる菅内閣を「支持する」と答えた人は48%で「支持しない」の28%を大きく上回った。

 支持政党別では、民主支持層の83%が菅内閣を「支持する」と回答した。一方、無党派層で「支持する」は33%にとどまり、「支持しない」の32%と拮抗(きっこう)した。自民、共産支持層で「支持する」は1割台にとどまり、公明支持層は2割台だった。

 世代別では40代と60代で「支持する」が5割以上に上ったが、50代は39%、20代は27%にとどまった。また男性で「支持する」が52%だったのに対し、女性は44%だった。

 ◇消費税、賛否真っ二つ 民主支持層は「賛成」60%

 消費税率の引き上げについて「賛成」は46%、「反対」は47%と真っ二つに分かれた。

 支持政党別では、民主支持層で「賛成」が60%に上り「反対」は37%だった。自民支持層では「賛成」が50%で「反対」の45%を上回り、2大政党間で明確な争点となっていない現状が示された。公明、共産、社民、みんな支持層では「反対」が5割以上を占めた。

 地域別では、市区部で賛否が二分されたのに対し、町村部では「反対」が53%で「賛成」の41%を上回った。男女別では、男性の51%が「賛成」と答えたのに対し、女性は52%が「反対」と回答し、違いが表れた。

 ◇92%が投票の意思 「必ず行く」は60代で76%

 投票に「必ず行く」と答えた人は71%で、「たぶん行く」21%を含め、投票の意思を示す人は92%に達した。一方「たぶん行かない」を含めた「行かない」は5%。「行く」とした人は07年参院選時の調査より3ポイント上昇した。

 世代別では「必ず行く」人は60代の76%が最も高く、40~70代で7割以上だった。30代は66%、20代は69%とやや低いが、07年より、それぞれ9ポイント、18ポイント高くなった。

 07年の世論調査では65%が「必ず行く」と応えたのに対し、実際の投票率は59・12%だった。04年参院選では「必ず行く」72%に対し、投票率は54・55%だった。

 ◇連立、「民主単独」が3割 「民主・みんな」が14%

 参院選後に望ましい民主党との連立のあり方は「民主の単独政権」が30%だった。次いで「民主とみんなとの連立」が14%で「民主と自民の大連立」の13%をわずかに上回った。現在の国民新党との連立は7%だった。

 支持政党別の分析では、民主支持層の4割近くが「民主単独」を望む一方で、16%が「みんなとの連立」と回答し、現在の「国民新党との連立」の維持を望む12%を上回った。みんな支持層は、43%が民主と「みんなとの連立」を望むと回答している。

 自公政権を担った公明の支持層では民主と「公明との連立」が37%で最多。自民支持層でも、36%が自民と民主との大連立政権を望むと回答した。

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 ◇選挙区立候補者(改選数3-7、届け出順)

薬師寺道代 46 医師       み新

藤川政人  50 [元]県議    自新

斎藤嘉隆  47 [元]県教組委長 民新=[国]

安井美沙子 44 [元]財団研究員 民新=[国]

青山光子  62 党県副代表    社新

本村伸子  37 党県常任委員   共新

中根裕美  36 幸福党県役員   諸新

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 ※情勢調査関連グラフの数字で、小数点以下は四捨五入。合計が100%にならない場合がある

毎日新聞 2010年7月5日 地方版

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