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2010参院選:福井選挙区 中盤情勢調査(その1) 自民・山崎氏が先行 /福井

 11日投開票の参院選について、毎日新聞社は2日から4日にかけて電話による特別世論調査を実施した。この調査結果に支局取材を加えて、中盤情勢を探った結果、福井選挙区(改選数1)では自民現職の山崎正昭氏(68)を民主新人の井ノ部航太氏(36)が追う展開になっている。共産新人の山田和雄氏(42)は支持拡大に努めている。まだ調査時点で態度を決めていない人が2割程度おり、選挙終盤の展開次第では投票結果が左右される可能性もある。【安藤大介、幸長由子、橘建吾】

 ◆年齢別

 ◇追う民主・井ノ部氏 「態度決めず」が2割 焦点は女性票取り込み

 働き盛りが中心の40~60代は、山崎氏と井ノ部氏の支持がほぼきっ抗している。山崎氏は70代以上から約6割の支持を獲得。井ノ部氏も同世代の30代から約4割の支持を集める。山田氏は各年代からほぼ均等に支持されている。

 男性からの支持は、山崎、井ノ部両氏が二分する勢い。女性からの支持は山崎氏が比較的高い。

 山崎氏は女性40、50代の4割近く、70代以上の約半数の支持を獲得。男性では、特に20代と70代以上から高い支持を受ける。

 井ノ部氏は男性の30~50代で約4割から5割の支持を集めた。女性の支持は20代で約4割を獲得する一方、70代以上に浸透できていない。

 山田氏は女性よりも男性の支持が高く、なかでも20代男性の支持が比較的厚い。

 一方で女性の30%、男性の16%が「まだ決めていない」と回答しており、女性票の取り込みが焦点だ。

 ◆地域別

 ◇山崎氏、全県で一定の支持得る

 山崎氏は市部、町部とも一定の支持を集めている。井ノ部氏は市部、町部とも3割程度の支持を得ている。山田氏は市部よりも町部で比較的浸透している。だが調査時点では、市部、町部とも投票態度を決めかねている人が2割程度存在しており、各候補者が終盤でどれだけ支持を取り込めるかがポイントとなりそうだ。

 ◆比例代表

 ◇民主、自民競り合う

 比例代表では民主と自民がともに約3割で競り合っている。次いで「決めていない」が約2割あり、みんな、公明が続く。

 支持層別では、自民、共産、みんなが支持層の約8割を固め、民主も7割を超えた。

 無党派層の内訳を見ると、自民が約2割で、小差で民主が続く。一方、「決めていない」がまだ4割を占めており、今後の情勢を左右するとみられる。

 また、全体の約7割が政党名で、2割が候補者名での投票を予定していると回答した。支持政党別でみると、「候補者名」と答えた割合は公明支持層が4割程度と最も浸透。自民、民主支持層も2割程度と高い。

 ◆連立政権

 ◇「民主単独」27% 「自民と」15%

 参院選後に民主党がどの政党と連立を組むのが望ましいかを聞いた質問では、回答が割れた。民主党の単独政権が27%と最多で、自民党との大連立が15%▽みんなの党、国民新党がそれぞれ11%と続いた。「その他」と回答した人も24%おり、判断の難しさをうかがわせた。

 支持政党別では、民主支持層は「民主単独」が最多の34%、「国民新党との連立」が17%で続いた。自民支持層では「自民党との大連立」が27%と最多で、公明支持層でも「公明党との連立」が47%だった。昨年の衆院選後に野党になった両党だが、「連立組み替え」で政権与党への返り咲きを期待する声が少なくないことが分かった。国民新支持層は68%が現状の「国民新党との連立」を選んだ。

 みんな支持層では60%が「みんなの党との連立」を選んだ。民主党の枝野幸男幹事長は、みんなの党との連立政権への期待を口にしているが、県内の同党支持層の過半数は歓迎していることが分かった。

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 ※中盤情勢調査関連グラフの数字で、小数点以下は四捨五入。合計が100%にならない場合がある。

毎日新聞 2010年7月5日 地方版

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