◆政党支持率
支持政党を問う質問では、民主の支持率が30%となり、自民の22%を上回った。「自民王国」の富山で、民主が自民を上回るのは参院選前の調査では初めて。
菅直人首相の誕生で支持率を回復させた民主は、前回07年の23%から7ポイント上昇。自民は前回の23%から1ポイント低下した。みんなの党は両党に次ぐ8%で存在感を示す一方、社民党は前回の3%から1%に低下。また支持政党のない「無党派層」が28%を占め、この層の動向が見逃せない。
年代別でみると、20~60代でいずれも民主が自民をリード。特に自民の支持率は、年代が若くなるほど低い。70代以上では自民支持が3割を超え、民主よりも高かった。
男女別にみると、男性では民主支持が34%、自民支持が24%。女性でも民主支持が26%、自民支持が20%だった。地域別では、市部、町村部とも民主支持が自民支持を上回っていた。
公明、共産は07年と同率の2%。国民新党、たちあがれ日本、新党改革は1%に満たなかった。
◆連立相手先
参院選後に「民主はどの党と連立を組むのが望ましいか」を尋ねたのに対し、24%が「民主単独」と答えた。次いで「自民との大連立」が14%、「みんな」が12%で、現在の連立パートナーである国民新を選んだ人は9%にとどまった。
支持政党別では、民主支持層の32%が単独政権を望む一方、16%がみんな、13%が国民新との連立を選択。自民との大連立は9%だった。逆に自民支持層では「大連立」が31%と最多。「民主単独」の24%を上回り、政権復帰への期待感をうかがわせた。
連立参加への期待は「みんな」支持層でも高く、39%が民・みん連立を「望ましい」と回答。連立に否定的な党幹部と、支持層との意向の差が鮮明になった。国民新支持層は100%が連立維持を望む回答だった。
年代別では20代の半数近く、30代の3割が「民主単独」を選んだが、40代以上では23~17%と低下。年齢層が上がるほど、単独政権に慎重な傾向が浮かんだ。
◆消費税
消費税率引き上げに対する賛否では、反対49%、賛成41%。反対が賛成を上回った。男女別では、男性が賛成48%、反対44%。女性は逆に反対が54%、賛成が35%。女性は圧倒的に反対が多い。
年代別では、20代では6割が反対。30代、40代など子育て世代でも反対が賛成を上回っている。年金生活者の多い70代も反対が5割、賛成が3割だった。
一方、50代と60代では賛成が反対を上回った。年金受給直前の社会保障に関心の高い世代は、引き上げを容認する傾向が高いと言えそうだ。
支持政党別では、民主支持の5割は賛成。4割が反対だった。マニフェストで10%引き上げを掲げる自民の場合は反対が5割、賛成が4割。民主支持者は「引き上げ容認派」が比較的多いと言えそうだ。
みんなの党の支持者は、6割が反対するが、賛成も4割。共産、社民支持層ではそれぞれ7割以上が反対。無党派層は、半数が反対で、賛成は4割弱だった。
◆内閣
菅首相の就任からちょうど1カ月。「菅内閣を支持するか」については42%が「支持する」と答えた。「支持しない」は30%、「関心がない」は19%だった。
男女別では男性の支持率が高く、「支持する」が「支持しない」を13ポイント上回る44%。女性は40%が支持し、「支持しない」を11ポイント上回った。年代別でも「支持しない」がトップだったのは20代の29%だけで「支持する」との差は10ポイント。「関心がない」は36%にのぼった。
支持政党別では、民主支持層の8割と、連立相手の国民新の5割が「支持する」と回答した。一方、富山選挙区で民主候補の「県連支持」を決めた社民の支持層では24%にとどまった。同党と野党の自民、公明、みんな支持層の内閣不支持率は51~55%。無党派層は34%が「支持する」と答えた。
毎日新聞 2010年7月5日 地方版