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参院選’10信州:中盤情勢 北沢氏が一歩先行 /長野

 ◇若林氏、自公に浸透 高島、井出氏が競り合い追い上げ

 毎日新聞社が2~4日に実施した世論調査に取材を加味し、参院選長野選挙区(改選数2)の中盤情勢を分析した。民主現職の北沢俊美氏が手堅く組織を固めて一歩先行。自公両党支持層に浸透する自民新人・若林健太氏が続き、民主支持者の一定層を取り込む高島陽子氏、知名度を上げてきたみんな・井出庸生氏の2新人が競り合いながら追い上げる展開だ。共産新人・中野早苗氏は浸透を図る。また有権者の2割が投票先を決めておらず、終盤にかけて情勢が変化する可能性もある。(全国の情勢は8、9面)【光田宗義、福田智沙、渡辺諒】

 民主県連の全面支援を受ける北沢氏は、県選出の国会議員や連合長野などの組織をフル稼働。県内で最も多い民主支持層の5割近くをまとめた。現職閣僚の知名度を生かして有権者の多い市部でも支持を広げるなど、堅実な戦いを見せている。

 支持団体や職域支部といった組織の引き締めを基本戦略とする若林氏は、自民支持層のほぼ9割を固めた。県内では今回、自公両党の選挙協力がないが、公明支持層の6割も取り込んでいる。町村部では北沢氏を上回る勢いで追い上げる。

 組織に頼らず、浮動票の掘り起こしを狙う高島氏。民主支持層の3割を取り込み、若林氏を激しく追う。県議時代の地盤ではない中南信でも健闘。今後は無党派層への浸透や、市部での票の上積みなどがカギとなる。

 立候補表明が最も遅かった井出氏だが、みんな支持層の7割強をまとめ、無党派層の1割強に食い込むなど、知名度が急上昇した跡がうかがえる。特に市部で支持が広がっており、高島氏に肉薄する勢いだ。

 中野氏は共産支持層の8割を手堅くまとめた。社民支持層の2割も取り込むが、支持の広がりは限定的だ。諸派新人の臼田寛明氏は伸び悩んでいる。

 ◇政党支持率、民主が自民の3倍

 政党支持率は民主が37%で、自民の12%に3倍以上の差をつけた。みんなの党が8%と躍進、共産5%、公明3%、社民2%、国民新党1%。「支持政党なし」の無党派層は28%だった。07年前回選の調査結果と比較すると、政権交代を果たした民主は37%から横ばい。一方、野党に転落した自民は17%から5ポイント減らした。

 年代別の支持率も、全年代で民主が自民を上回った。民主支持は60代、70代が46%と最も高かった。20~50代は28~34%だった。自民の支持は各年代で10~14%。みんな支持は50代と60代が9%とやや高い。無党派層は20代の37%を筆頭に30~50代で3割を超えた。

 男女別にみると、自民支持層は男性13%、女性10%とほぼ同じ。しかし民主支持層は男性45%に対して女性が29%と16ポイントも低く、消費税増税問題の影響がうかがえる。無党派は男性21%、女性34%とやや女性が多い。

 注目の無党派層の投票先は主な候補5氏にばらけており、さらに4割超が「決めていない」と答えた。

 ◇消費税増税、「反対」が半数超す--「賛成」は4割

 鳩山由紀夫前首相の辞任に伴い、6月上旬に発足した新政権の菅直人首相の発言から、参院選の争点に急浮上した消費税率の引き上げに関して、県内では「反対」が過半数の54%で、「賛成」の41%を上回った。男性は賛成、反対が同じ48%だったが、女性では反対が賛成よりも20ポイント以上多かった。ほぼ全年代で反対が賛成を上回っているが、60代では賛否が46%で拮抗(きっこう)している。市部・郡部とも反対が賛成を13ポイント上回った。

 内閣支持率は「支持する」が約5割、「支持しない」が約3割。男女別、年代別でいずれも支持が上回った。民主支持層のほぼ9割が菅内閣を支持しており、自民支持層では6割強が不支持だった。ただ、内閣を支持すると答えた人のうち、消費税増税への賛成は5割強にとどまり、内閣支持層の中でも消費税については賛否が割れている状況が読み取れる。一方、内閣を支持しない層では消費税増税に「反対」が約7割を占めた。

 ◇政権の枠組み、民主単独が最多

 選挙後の政権の枠組みについて、現在の民主と国民新の連立が良いとの回答は11%。民主の単独政権を望む声が26%と多く、みんなとの連立が13%で続いた。自民との「大連立」も12%いた。

 支持政党別は、民主支持層では単独政権が32%と最も多く、国民新との連立は16%。一方、自民支持者の3割超が民主、自民の大連立を求めた。みんな支持者は4割超が民主との連立を希望。無党派層では民主単独が29%と多く、自民との連立は14%、国民新、みんなとの連立が各7%で続いた。

 年代別では、民主の単独政権が各年代で20%台を占めた。また、みんなとの連立は11~19%、国民新との連立は9~16%、自民との大連立は8~15%だった。

 ◇有権者9割超「投票に行く」

 「投票に行くか」という設問には、「必ず」と「多分」を合わせて9割を超える有権者が「行く」と回答した。20代から70代以上まですべての年齢層で9割を超えており、関心の高さがうかがえる。県内投票率の動向にも注目が集まりそうだ。

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 ◇選挙区立候補者(改選数2-6、届け出順)

若林健太 46 公認会計士      自新

中野早苗 62 党県常任委員     共新

高島陽子 42 [元]県議      民新

北沢俊美 72 防衛相     (3)民現=[国]

井出庸生 32 [元]NHK記者   み新

臼田寛明 44 幸福党県役員     諸新

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 ※情勢調査関連グラフの数字で、小数点以下は四捨五入。合計が100%にならない場合がある

毎日新聞 2010年7月5日 地方版

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