ここから本文です。現在の位置は トップ > 地域ニュース > 福島 > 記事です。

福島

文字サイズ変更
はてなブックマークに登録
Yahoo!ブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷

参院選’10福島:中盤情勢 現職2氏抜け出す 比例、民主リード /福島

 毎日新聞が2~4日に実施した参院選特別世論調査に、県内の取材網の情報を加味して分析したところ、福島選挙区(改選数2)では、民主と自民の両現職がリードし、比例代表では民主が優位に立っている。ただ、世論調査の対象者の2割が「投票先を決めていない」と回答。「支持政党なし」も2割おり、今後情勢が変わる可能性もある。【種市房子、関雄輔】(全国の情勢は8、9面)

 ◇増子氏、岩城氏優勢 追う岡部、菅本、岩渕氏--選挙区

 民主現職の増子輝彦氏(62)がリードし、自民現職の岩城光英氏(60)も抜け出している。民主新人の岡部光規氏(41)、みんな新人の菅本和雅氏(42)、共産新人の岩渕友氏(33)が懸命に追う展開だ。

 増子氏は、民主の有力支持母体の連合福島など200の団体から推薦を取り付け、衆院3期と、現職である副経済産業相の実績を前面に出して支持を訴える。地盤の郡山市を中心とした衆院福島2区では半数近くの支持を固めた。また、男性では4割近くに食い込み、特に20代と50代の支持を集める。消費税引き上げ「反対」と答えた人の3割近くからも支持を得ている。

 トップ当選を狙う岩城氏は、県内最大の票田のいわき市を中心とした地盤の同5区で4割の支持を取り付けた。自民と組織的な選挙協力をしない公明の支持層も5割が支持している。増子氏同様、消費税引き上げに反対する人にも浸透している。

 民主党は今回、「2人区には2人擁立」の党本部の方針に従って岡部氏も出馬させた。岡部氏は医師としての経歴と、若さを前面に知名度アップを狙う。だが、民主支持層の半数以上が増子氏に流れ、自身が固めたのは2割。年代では20代で支持が広がり、同1区と同3区で比較的健闘している。

 菅本氏はみんな支持層の6割、岩渕氏は共産支持層の8割を固め、それ以外への浸透が課題だ。

 ◇自民、高齢層で浸透--比例

 比例代表では民主が頭一つリードし、自民、みんなが続く。投票基準は「政党本位」が約7割、「候補者本位」は2割弱だった。

 民主は都市部を中心に支持を固め、20~60代に幅広く浸透。民主支持層の約8割を固めた。自民は70代以上で健闘し、菅内閣不支持層の約3割も取り込む。自民支持層は約8割を固めた。みんなも支持層の8割を固めている。公明は町村部、共産は会津方面での浸透が課題だ。

 無党派の投票先は民主、自民、みんなが1割台。それ以外は1割以下で、決めていない有権者が3割近くいた。

 ◇自民、退潮止まらず--政党支持

 県内の政党支持率は民主37%、自民15%と共に前回参院選より減少したが、依然として民主が優位を保った。民主は特に男性の45%の支持を集め、30代を除く全年代で50%前後が支持した。自民は04年参院選の37%から大きく落ち込んだままで、退潮傾向に歯止めがかかっていない。

 みんなの党は8%を獲得し、公明は4%。共産、社民は減少。国民新や新党改革、たちあがれなどは横並び。無党派層は25%で、男性の18%に対し、女性は31%に達した。

 ◇支持「49%」、男性多く--菅内閣

 菅内閣の支持率は49%、不支持は26%だった。70代を除く全年代で4割以上の支持を受け、50代では57%に上った。特に男性の支持が多く、50~60代で6割を超えた。20代女性は不支持が上回り、70代女性は支持と不支持が同数。それ以外は男女の全年代で支持が多かった。

 民主支持層の9割近くが支持し、社民の半数と、共産の約4割も支持した。無党派層の支持は約4割で、自民では約2割にとどまった。「関心がない」も2割あった。

 ◇反対54%、賛否に男女差--消費増税

 公示直前に争点として浮上した消費税の引き上げは、反対が54%で賛成の42%を上回った。男性は賛成が51%を占めたが、女性は62%が反対と答えた。

 年代別では50代を除く全年代で反対が多数派だった。民主支持層では賛成、自民では反対が多数派だが、大きな差はなかった。一方、他党は新党改革を除いて反対が賛成の倍以上を占めた。無党派層でも約6割が反対と答えた。

 ◇「必ず行く」伸びて75%--投票

 投票に行くか聞いたところ、「必ず行く」「たぶん行く」の合計は92%で、投票率61・57%だった前回07年参院選の時の91%とほぼ同じだった。投票率60・34%だった04年参院選、56・72%だった07年参院補選の時の調査も上回っており、有権者の関心は高いと言えそうだ。

 特に「必ず行く」が75%と前回より4ポイント伸びた。年齢が高いほど意欲が高く、60代以上は8割以上が「必ず行く」と答えた。「行かない」「たぶん行かない」の合計は全体で5%だが、20代は16%もあった。

 ◇単独最多、次は「みんな」--連立

 参院選後、民主党と連立を組むのはどの党が望ましいかの問いでは、単独政権との回答が28%と最も高かった。次いでみんなの党が15%を占めた。自民との大連立を望む声も12%に達し、現在の連立相手である国民新党は8%にとどまった。

 30~40代に単独政権か自民との大連立を望む声が多く、20代と50~60代でみんなの党が多かった。民主支持層では43%が単独政権を望んだ一方、自民支持層の24%、みんなの党の60%が民主との連立を望み、政権への参加を求める声があった。

==============

 ◆選挙区立候補者(改選数2-5、届け出順)

岡部光規 41 医師         民新

岩渕友  33 党県常任委員     共新

菅本和雅 42 会社役員       み新

増子輝彦 62 副経産相    (1)民現=[国]

岩城光英 60 [元]官房副長官(2)自[町]現

==============

 ※情勢調査関連グラフの数字で、小数点以下は四捨五入。合計が100%にならない場合がある

毎日新聞 2010年7月5日 地方版

PR情報

福島 アーカイブ一覧

 
地域体験イベント検索

おすすめ情報

注目ブランド