「7人掛けです。ゆずりあって……」。JR車内の注意書きを、いつもむなしく見ている。関西(大和路)線で立っている人がいても、6人掛けが当たり前。それでも女性2、3人が狭苦しそうな時がある。脚を広げて浅く座り、スペースを取っている男性がけっこう多い。ドアの正面に立ち、降りる人をかきわけて乗る人も絶えない。
大阪生まれの私には見慣れた光景だが、東日本育ちの家族と一緒に電車に乗ると、「信じられない」といつもブツブツ。空いている時でさえ、癖で脚を組もうとすると、「だめ!」と厳しく注意される。
そう言えば子供のころ、乗車マナーや整列乗車のルールを教わった記憶はない。今はどうなのだろう。(熊谷)
毎日新聞 2010年6月26日 地方版