ソナー制限覆す、米最高裁判決 米海軍訓練「公益性高い」 2008/11/13 09:59
【ワシントン12日共同】米海軍が対潜水艦訓練で使用する音波探知機(ソナー)はクジラなどに有害だと環境保護団体が主張していた訴訟で、米連邦最高裁は12日、「海軍の訓練は公益性がより高い」として、ソナーの使用制限を認めた下級裁判所の仮処分を取り消す判決を下した。
環境保護団体「天然資源保護協会」などは、海軍のソナーにより、南カリフォルニア沖でクジラやイルカなど37種の海洋哺乳類が方向感覚を失って岸に乗り上げるなど、危機にさらされていると主張していた。
ロサンゼルス連邦地裁は今年1月、約2キロ以内に海洋哺乳類を発見したらソナーを停止する、などの仮処分を出した。ブッシュ大統領は使用を可能とする決定を出したが、サンフランシスコ連邦高裁が仮処分を支持、訴訟は最高裁に持ち込まれていた。