鹿児島県阿久根市の市長が、議会に諮らずに事務処理の専決処分を繰り返している問題で、鹿児島県の伊藤知事は、臨時市議会の招集に応じないのは違法だとして、市長に是正を勧告しました。
阿久根市の竹原信一市長は、通常6月に開かれる定例議会を招集せず、専決処分を繰り返して固定資産税の税率や議員報酬を引き下げる措置をとっています。この異例の事態を受けて、市議会議員が議会を招集するよう請求し、鹿児島県の伊藤知事も改善を要請していましたが、竹原市長は応じていませんでした。このため伊藤知事は、竹原市長に対する是正勧告の文書を届けたことを2日、明らかにしました。この中で、竹原市長が議会の招集に応じないのは、地方自治法に違反するとして速やかに臨時議会を招集するよう勧告しています。伊藤知事は「違法状態が続いているので、なるべく早く是正してほしい。勧告せざるをえなかった重さを十分に考えてほしい」と述べました。伊藤知事から是正勧告を受けたことについて、NHKは、総務課秘書広報係を通じて竹原市長にコメントを求めましたが、「取材の内容にかかわらず、一部の報道機関以外は取り次がないよう命令されている」として、回答がありませんでした。