全国6館で3日始まった和歌山県太地町のイルカ漁を批判的に描いた米ドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」(ルイ・シホヨス監督)の上映は、一部の映画館周辺で小競り合いなどがあったものの大きな混乱はなかった。
東京都渋谷区の「シアター・イメージフォーラム」前では、民間団体メンバーが、正午ごろから拡声機などを使って上映中止を求めた。その際、「上映妨害はNG」と書いた傘を掲げて上映を支持する人たちとの間で小競り合いがあった。
また、横浜市中区の「横浜ニューテアトル」では、男性7人が入場を求め、スタッフらと押し問答になる一幕もあった。
神奈川県警伊勢佐木署によると、午後2時半ごろ、男性らが入場しようとしてスタッフに断られ、入り口付近で「入れろ」「上映をするな」などと訴えた。警察官も入場を制止し、男性らは4時40分ごろに引き揚げた。
同館の長谷川喜行支配人は入場を断った理由について「総合的に判断した結果だ」と話した。
毎日新聞 2010年7月3日 21時50分(最終更新 7月3日 22時09分)