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参院選:民主「改選54」維持も…中盤情勢 毎日新聞調査

 毎日新聞は2~4日、第22回参院選(11日の投開票)について全国特別世論調査を実施し、取材情報を加味して中盤情勢を探った。民主党は選挙区と比例代表を合わせて菅直人首相が目標ラインとする改選54議席は維持できそうだが、連立与党で過半数の56議席に届くかは微妙。改選数1の選挙区(1人区)を中心に自民党など野党と激しく競り合う。みんなの党が改選議席ゼロから10議席台に乗せ「改選第3党」に躍進する勢い。投票先を決めていないと答えた人や無回答が3割近くに達し、終盤の選挙戦で情勢が変わる可能性がある。

 参院の定数は242(任期6年)で、3年ごとに選挙区73、比例代表48の計121議席が改選される。民主党の非改選議席は62で、単独過半数の122に達する60議席の獲得は難しい情勢。国民新党などと合わせた与党の非改選議席は66。与党が過半数を維持するには民主単独で56議席を獲得するか、国民新、社民両党と共同推薦した香川選挙区の無所属新人や、国民新党の議席獲得に期待しなければならない。与党が過半数を割った場合、民主党は公明党やみんなの党などの「第三極」を巻き込んだ連立の組み替え、政策ごとの部分連合を模索せざるを得ず、政権の不安定化も予想される。

 比例代表は民主党が堅調で、過去最高だった07年の20議席に迫る勢い。自民党は過去最低だった98、07年の14議席を下回る12議席前後にとどまりそう。それでも自民党が改選38議席を上回る40議席台を確保する情勢となっているのは、1人区で民主党と互角に戦っているからだ。

 29ある1人区は民主、自民がそれぞれ12選挙区で優勢。青森、山形、香川(民主は推薦候補)、長崎、熊本の5選挙区で激しい接戦となっており、与党が過半数を維持できるかは1人区の勝敗にかかっている状況だ。07年参院選の1人区で6勝23敗と惨敗した自民党は北陸や九州を中心に復調の兆しを見せる。

 12ある2人区では民主党が小沢一郎前幹事長の方針で10選挙区に2人の公認候補を擁立し2議席独占を狙ったが、民主と自民が1議席ずつを獲得する「すみ分け」が今回も続きそうだ。静岡ではみんなの党の新人候補が議席をうかがう。

 五つある3人区では民主党が全選挙区に2人ずつ候補を擁立。埼玉、愛知、大阪では2議席目を狙い、自民、公明やみんなの候補と競っている。

 公明党は比例で改選8議席に届かず、5人区の東京では1議席を確保しそうだが、3人区の埼玉、大阪に立てた候補は接戦を展開。非改選10議席と合わせて参院第3党の座は揺るがない見通しだが、改選議席の獲得数でみんなの党を下回る可能性もある。みんなの党は比例で7議席前後、選挙区は東京や3人区の千葉などで議席を獲得し、10議席台に躍進する勢い。共産党は比例で3議席、社民党は2議席と、ともに改選議席を1議席下回る情勢。たちあがれ日本と新党改革は比例で1議席に届くか微妙だ。

 政党支持率は民主33%、自民15%で、国政選挙前に実施する特別世論調査としては07年参院選、09年衆院選に続き3回連続で民主が自民を上回った。菅内閣の支持率は47%、不支持率は29%だった。【西田進一郎】

毎日新聞 2010年7月4日 21時05分

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