気象・地震

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大雨:「もう災害は終わりにして」…口蹄疫の宮崎県都城市

裏山の土砂が崩れ、1人が行方不明になった現場=宮崎県都城市荒川内で2010年7月3日午後4時41分、小原擁撮影
裏山の土砂が崩れ、1人が行方不明になった現場=宮崎県都城市荒川内で2010年7月3日午後4時41分、小原擁撮影

 九州南部を3日襲った記録的豪雨。鹿児島県霧島市などで2人が死亡したほか、宮崎県都城市で1人が行方不明となったが、道路も寸断され救出作業は難航している。都城では2日に家畜伝染病・口蹄疫(こうていえき)による移動制限などがようやく解除されたばかり。住民は「もう災害は終わりにして」と無情に降り続く雨をにらんだ。

 1人が行方不明になった宮崎県都城市高野町荒川内地区。住民は「経験したことのないほど激しい雷雨だった」と口をそろえた。

 行方不明になった中山行雄さん(70)の近くに住む田中孝行さん(70)は「雷が一晩中鳴り続き、何が起こるか分からないほど激しい雨だった。一歩間違えれば、私も被害者になっていたかもしれない」と声を震わせた。中山さんとは2、3日前に会話を交わしたばかり。「奥さんは心配だろう。早く見つかってほしい」と話した。

 また、近くの主婦(73)は「中山さんは犬とよく散歩をしていた。何でこんなことになったのか」と涙ぐんだ。同町の主婦(63)は「深夜から朝まで雷が鳴り続け、恐怖で寝られなかった。口蹄疫被害があったばかりの都城でなぜ」とうつむいた。

 都城市では霧島連山から流れ出る庄内川、丸谷川の流域を中心に被害が広がった。庄内川上流の同市吉之元町では護岸が決壊し、商店などを営む松永誠さん(58)の長男龍太さん(30)の住宅が流失した。

 2人によると、3日午前5~6時ごろ、左岸がえぐられるように川が決壊し、木造平屋住宅が流失。隣接する松永さんの車庫兼倉庫も土台を失い、大きく傾いた。家は約2キロ下流の堰(せき)まで流された。【小原擁、木元六男】

毎日新聞 2010年7月3日 21時28分(最終更新 7月3日 21時34分)

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