特別調査委員会を終え記者会見を行う伊藤滋座長(右から2人目)と委員ら=両国国技館(撮影・会津智海)
大相撲の賭博問題を調べる日本相撲協会の特別調査委員会は2日、東京・両国国技館で会議を開き、横綱白鵬(25)=宮城野=が仲間内で花札を行っていたことを明らかにした。花札は半年に1回程度のもので、数万円を賭けていた。特別調査委は白鵬に対し、反社会勢力への関与と違法性が希薄という観点から謹慎処分を科さない方針を打ち出した。
特別調査委によると、白鵬は協会が行った実態調査において上申書を提出していた。村上泰弁護士は「半年に1回ぐらい花札をやっていた。少額の花札です」と明かし、胴元のいた野球賭博とは異なり仲間内での花札であることから処分をしないことを発表した。
ただ少額の花札とはいえ、全力士の模範となるべき横綱が賭博に関与していた事実は、角界にとって大きなマイナスイメージとなる。野球賭博で大関琴光喜の「解雇以上」の懲戒処分が決定し、新たに横綱の賭博が発覚。処分なしの白鵬は名古屋場所の土俵に上がるが、横綱としての“責任”が問われそうだ。
(2010年7月3日)