今月の水の顔 2001年5月

「綺麗だね」の言葉で水を綺麗に

 もし、あなたのパートナーに「綺麗だね」や「素敵だね」という誉め言葉を毎日のように声をかけたら相手はどんな変化をしていくでしょうか。「そんなの照れくさい!」と思う方々の代わりに水で実験をしてみてみましょう。
 千葉県にある手賀沼を御存知でしょうか?手賀沼は日本でもっとも汚染が深刻な沼です。その沼の近くにある手賀西小学校の皆さんに協力してもらい沼の水に「綺麗だね」と声をかけてもらったのです。      
 実験には3種類の水を用いました。
A・沼の水をペットボトルに入れて学校のにぎやかな場所に置き「綺麗だね」と頻繁に声をかけた。
B・Aと同じものを人通りの少ない場所に置き時々「綺麗だね」と声をかけた。
C・沼の水をペットボトルに入れたまま放置した。
 以上ABCの水は実験前に何も聞かされずに渡されました。いわゆるブラインドでの実験です。
 観察者の主観が入りこむ結晶の観察では、どれか一方に良い結果を残したいという気持ちが実験の結果を左右してしまうことがあります。公平な観察をおこなうための方法というべきものです。

自然の美しさ、それは美結晶!!

 さてそれでは結晶の方を見てみましょう。それぞれの水は50個のシャーレにのせて観察しました。
 まず放置した水(C)についてですが、ほぼ半分の数のシャーレから結晶が観察できました。写真は結晶化しなかったものと、観察中で一番綺麗だったものです。
 次に時々声をかけた水(B)ですが結晶化しなかったシャーレは21個、残念ながら六角形の美結晶の確認はできませんでした。しかし、形は不定ながらも結晶成長とそれに伴う光の量は明らかに放置した水(C)よりも美しくエネルギーを感じました。「綺麗だね」とたまに声をかけるだけで、水は自然の美しさを取り戻したようです。
 そして頻繁に声をかけた(A)ですが申し分のない美結晶が一つ出ました。その他は不定な形ばかりでしたがBと同じように結晶の伸びやかな様子は、やはりCとは違いました。そして何より結晶のまったくないシャーレは10個だけしかありませんでした。
 
 
 @手賀沼の水をそのまま放置 A人通りの少ない場所でときどき「きれいだね」と声をかける
 B学校のにぎやかな場所に置き「きれいだね」と頻繁に声をかける

 自然の美しさは誰もが感じ味わうことのできるものです。そして、水はより自然に近い状態であれば美しく結晶化します。手賀沼の水の汚れは人間が自然から離れた状態を作ってしまった結果です。自然の美しさを知っている子供たちが、その素直な心で「綺麗だね」とかけた言葉の中には、本人たちが意識しなかったとしても「自然の美しさを取り戻してね」というメッセージ含まれていたといえるのではないでしょうか。
 ところで冒頭で申し上げた「言葉」による結晶の変化を人に置き換えてみましょうか。「綺麗だね」という言葉は結晶に明らかな変化をもたらしました。毎日、毎日パートナーの顔を見ていて初めて逢った時の感動を忘れてしまった、アナタ、今回の実験を思い出してくださいね。素敵な言葉をかければかけるほど、相手はまちがいなく変わっていくことを・・・・・・でも実はそんな言葉をかけるあなたがまず先に変わってしまって、相手より先に素敵になっていることでしょう。相手も自分も素敵になって誠にめでたし、めでたしです。

観察者のつぶやき……

 ブラインド実験は結晶の撮影に観察者の意識が入りこんで結果を左右しないようにするためのものです。でも正直な気持ちを告白すれば私も皆さんと同じように結晶の持つメッセージの素晴らしさを知っている人間ですので、少しでも良いメッセージを伝えるために、どちらかをひいきしてしまいたくなる時はあります。ですから常に中立な観察者の立場で撮影に向かうべきなのでしょうが、私にはそんな真っ白な気持ちにも無心になることもできませんから、いつも同じ方向に気持ちを向けるようにしています。その方向とは美しいものを求め美しい結晶に出会った時の喜びを大切にするということです。全ての水に対してその思いを持つことでひいきしてしまう気持ちをなくそうというわけです。


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