地方交付税

性　格

　地方交付税は、本来地方の税収入とすべきであるが、団体間の財源の不均衡を調整し、すべての地方団体が一定の水準を維持しうるよう財源を保障する見地から、国税として国が代わって徴収し、一定の合理的な基準によって再配分する、いわば「国が地方に代わって徴収する地方税」　（固有財源）という性格をもっています。

総　額

　地方交付税の総額は、所得税・酒税の32％、法人税の34％（平成19年度から）、消費税の29．5％（平成9年度から）、たばこ税の25％とされています（地方交付税法第6条）。

種　類

　地方交付税の種類は、普通交付税（交付税総額の94％）及び特別交付税（交付税総額の6％）とされています（地方交付税法第6条の2）。

普通交付税の額の算定方法

　普通交付税の額の算定方法は下式のとおりです。「基準財政需要額」、「基準財政収入額」等について以下に解説を加えております。

• 各団体の普通交付税額　＝　（基準財政需要額　−　基準財政収入額）　＝　財源不足額
• 基準財政需要額　＝　単位費用（法定）×測定単位（国調人口等）×補正係数（寒冷補正等）
• 基準財政収入額　＝　標準的税収入見込額　×　基準税率（75％）

• 地方交付税制度の概要（ 187KB）

1　基準財政需要額

　｢基準財政需要額｣とは、各地方団体の財政需要を合理的に測定するために、当該団体について地方交付税法第11条の規定により算定した額とされています（地方交付税法第2条第3号）。
　その算定は、各行政項目別にそれぞれ設けられた「測定単位」の数値に必要な「補正」を加え、これに測定単位ごとに定められた「単位費用」を乗じた額を合算することによって行われます。

• 基準財政需要額（ 125KB）

2　単位費用

　前述のとおり、財政需要は、各地方団体の測定単位に「単価」を乗じることによって算定されますが、この測定単位に乗ずる単価を「単位費用」とよんでいます。
　単位費用は「標準的条件を備えた地方団体が合理的、かつ妥当な水準において地方行政を行う場合又は標準的な施設を維持する場合に要する経費を基準」として算定されています（地方交付税法第2条第6号）。

• 単位費用（ 115KB）

3　補正係数

　基準財政需要額の算定にあたっては、すべての都道府県またはすべての市町村に費目ごとに同一の単位費用が用いられています。
　しかしながら、実際の各地方団体の測定単位当たりの行政経費は、自然的・社会的条件の違いによって大きな差があるので、これらの行政経費の差を反映させるため、その差の生ずる理由ごとに測定単位の数値を割増し又は割落とししています。これが測定単位の数値の補正であり、補正に用いる乗率を補正係数とよんでいます。

• 補正係数（ 169KB）

　「基準財政収入額」とは、各地方団体の財政力を合理的に測定するために、当該地方団体について地方交付税法第14条の規定により算定した額とされています（地方交付税法第2条第4号）。
　具体的には、地方団体の標準的な税収入の一定割合により算定された額となっています。

• 基準財政収入額（ 127KB）

　総務大臣は、毎年度、交付すべき普通交付税の額を遅くとも毎年八月三十一日までに決定しなければならないとされています（地方交付税法第10条）。
　近年の普通交付税の算定結果は以下のとおりです。

• 平成21年度普通交付税の算定結果
• 平成20年度普通交付税の算定結果
• 平成19年度普通交付税の算定結果
• 平成18年度普通交付税の算定結果
• 平成17年度普通交付税の算定結果
• 平成16年度普通交付税の算定結果
• 平成15年度普通交付税の算定結果
• 平成14年度普通交付税の算定結果

　地方交付税の算定について、地方団体の意見をより的確に反映するとともに、その過程をより明らかにするために、意見提出制度を創設しました。
　（地方交付税法第17条の4　（平成12年4月施行）　）

• 地方団体の意見提出権
  地方団体は、交付税の額の算定方法に関し、総務大臣に対して意見を申し出ることができる。
• 総務大臣の誠実処理義務
  総務大臣は、意見の申出を受けた場合においては、これを誠実に処理しなければならない。
• 地方財政審議会への報告
  総務大臣は、意見の申出を受けた場合においては、その処理の結果を、地方財政審議会に、（中略）報告しなければならない。

• 意見申出制度の概要と平成12年度以降の処理状況（ 120KB）
• 平成22年度（平成21年7月以降）単位費用等（法律事項）（ 188KB）
• 平成21年度（平成20年8月以降）補正係数等（省令事項）（ 232KB）
• 平成21年度（平成20年8月以降）単位費用等（法律事項）（ 314KB）
• 平成20年度（平成19年7月以降）補正係数等（省令事項）（ 232KB）
• 平成20年度（平成19年7月以降）単位費用等（法律事項）（ 314KB）
• 平成19年度（平成18年7月以降）補正係数等（省令事項）（ 246KB）
• 平成19年度（平成18年7月以降）単位費用等（法律事項）（ 258KB）
• 平成18年度（平成17年7月以降）補正係数等（省令事項）（ 243KB）
• 平成18年度（平成17年7月以降）単位費用等（法律事項）（ 352KB）
• 平成17年度（平成16年7月以降）補正係数等（省令事項）（ 517KB）
• 平成17年度（平成16年7月以降）単位費用等（法律事項）（ 109KB）
• 平成16年度（平成15年7月以降）補正係数等（省令事項）（ 34.1KB）
• 平成16年度（平成15年7月以降）単位費用等（法律事項）（ 29.3KB）
• 平成15年度（平成14年7月以降）補正係数等（省令事項）（ 28.3KB）
• 平成15年度（平成14年7月以降）単位費用等（法律事項）（ 32.7KB）

　普通交付税は、毎年度、4月、6月、9月及び11月の4回に分けて交付されることとされています（地方交付税法第16条第1項）。

• 平成22年度6月概算交付（普通交付税）（ 211KB）
• 平成22年度4月概算交付（普通交付税、特例交付金）（ 135KB）
• 平成21年度11月交付（普通交付税）（ 152KB）
• 平成21年度9月交付（普通交付税、特例交付金等）（ 181KB）
• 平成21年度6月概算交付（普通交付税）（ 188KB）
• 平成21年度4月概算交付（特例交付金等）（ 122KB）
• 平成21年度4月概算交付（普通交付税）（ 181KB）

　地方交付税の交付時期については、大規模な災害による特別の財政需要の額等を参しゃくして特例を設けることができることとされています（地方交付税法第16条第2項）。

8月18日発表	平成21年（2009年）台風第9号の大雨等による被害に係る地方交付税（9月定例交付分）の繰上げ交付（ 63.0KB）
8月 4日発表	平成21年（2009年）7月24日の大雨等による被害に係る地方交付税（9月定例交付分）の繰上げ交付（ 61.5KB）
7月28日発表	平成21年（2009年）7月21日の大雨等による被害に係る地方交付税（9月定例交付分）の繰上げ交付（ 61.4KB）

8月 5日発表	平成20年（2008年）7月28日の大雨等による被害に係る地方交付税（9月定例交付分）の繰上げ交付（ 62.3KB）
6月20日発表	平成20年（2008年）岩手・宮城内陸地震に係る地方交付税（9月定例交付分）の繰上げ交付（ 65.8KB）

7月24日発表	平成19年度新潟県中越沖地震並びに台風4号及び梅雨前線による大雨に係る地方交付税（9月定例交付分）の繰上げ交付（ 85.0KB）
4月10日発表	平成19年能登半島地震に係る地方交付税（6月定例交付分）の繰上げ交付（ 62.2KB）

8月15日発表	平成18年7月豪雨に係る地方交付税（9月定例交付分）の繰上げ交付（ 65.9KB）
2月 3日発表	今冬の豪雪に係る特別交付税（3月交付分）の繰上げ交付（ 387KB）

10月 4日発表	台風第14号災害に係る地方交付税（11月定例交付分）の繰上げ交付（ 67.0KB）
8月19日発表	平成17年度梅雨前線豪雨に係る地方交付税（9月定例交付分）の繰上げ交付（ 60.5KB）
4月 1日発表	福岡県西方沖を震源とする地震に係る地方交付税（6月定例交付分）の繰上げ交付（ 60.4KB）

11月 9日発表	新潟県中越地震及び台風第23号災害に係る地方交付税（11月定例交付分）の繰上げ交付（ 67.1KB）
10月22日発表	台風第21号災害に係る地方交付税（11月定例交付分）の繰上げ交付（ 54.5KB）
10月 7日発表	台風第18号災害に係る地方交付税（11月定例交付分）の繰上げ交付（ 58.7KB）
9月17日発表	台風第15号及び台風第16号災害に係る地方交付税（11月定例交付分）の繰上げ交付（ 56.4KB）
8月13日発表	平成16年7月豪雨及び台風第10号災害に係る地方交付税（9月交付分）の繰上げ交付（ 57.1KB）

• 平成22年度　地方交付税関係参考資料（ 256KB）
• 平成22年度　各行政項目別単位費用算定基礎（ 177KB）
• 平成21年度　地方交付税関係参考資料（ 308KB）
• 平成21年度　各行政項目別単位費用算定基礎（ 194KB）